「ハイドロキノンには白斑の副作用があるって聞いたんだけど…」
「ハイドロキノンで逆にシミが濃くなったって本当?」
“肌の漂白剤”とも呼ばれるほど高い効果が期待できるハイドロキノンですが、副作用が不安で使うか迷っている方も多いでしょう。
今回はハイドロキノンの副作用について正しく学び、安全に美白肌を手に入れる手助けをします◎
私のクリニック目白 院長
平田 雅子 先生
1960年生まれ。
医学博士
皮膚科認定専門医 / 日本医師会産業医 / 国際中医薬膳師
日本大学医学部卒業。
東京医科大学付属病院勤務。
同大学助手を退職後、女性専門医療に携わる。臨床の第一線に立ち、毎日500名以上の患者様の診療にあたる。
2003年、医療法人社団 育生会 私のクリニック目白 開設。理事長兼院長。
》私のクリニック目白公式サイト
皮膚を通して総合的に診察するクリニック。
皮膚を診て薬を出すだけではなく、食事や生活面のアドバイスなど、患者さんの生活をデザインいたします。
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▼ハイドロキノンの美白効果についてはこちら
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ハイドロキノンの副作用・原因
ハイドロキノンは効果が高く優秀な成分ですが、効果が期待できる分だけデメリットがあるのも事実。
ハイドロキノン使用中に出る可能性のある副作用は、大きくわけて3つです。
- シミが濃くなる
- かゆみ・湿疹・腫れ
- 白斑(白い斑点のこと)
シミが濃くなる
ハイドロキノンの使用によって、シミが濃くなってしまうという副作用があります。
この副作用は、ハイドロキノンを使用した部位に紫外線に当てたことが原因です。
もともとハイドロキノンには光毒性という性質があり、紫外線に当たるとキノンという毒性をもった成分に変化。
キノンによる刺激が引き金となってメラニンが生成され、結果的にシミになってしまいます。
「かさぶたになったあと剥がれる」は正常な反応ではないので要注意。
ハイドロキノンを塗ったシミは、徐々に薄くなっていくのが正しい経過です。
ただ「使った周囲の肌のくすみが取れて、シミの部分が濃く見える」ということはありえます。
万が一かさぶたのように赤黒く変色しているなら、ハイドロキノンの使用をやめて医師に相談するようにしてくださいね。
赤み・かゆみ・湿疹・腫れ
高濃度のハイドロキノンは、かゆみ・湿疹・腫れなどの副作用が現れる場合があります。
特に5%以上のハイドロキノンを、6ヶ月以上の長期で使った際に起こることが多いです。
また、ハイドロキノンそのものが肌に合わない場合でも起こります。
塗った直後や翌日に症状が出たら、アレルギー反応が出ていると考えていいでしょう。
使用を中止してから1週間以上赤みが引かない場合も、トラブルが起きている可能性が高いので注意してください。
(参考:ハイドロキノンで赤みが出たら続けるべき?美白クリームの安全な塗り方)
白斑があらわれる
ハイドロキノンの副作用には、肌が白く色抜けしてしまう白斑もあります。
5%以上のハイドロキノンを長期的に使用したことが原因です。
特にハイドロキノンの濃度が10%を超えると、白斑が現れる可能性はグンと上がってしまいます。
とはいえ、ハイドロキノンの使用法を守っている限りは白斑が起こる可能性は限りなく低いです。
基本的に「ハイドロキノンを6ヶ月連続で使用→一旦ストップして肌を休める」というサイクルを守ってください。
ハイドロキノンの副作用が起きたときの対処法
ハイドロキノン使用中に肌に異常が出たら、スグに適切な対処をするのが最優先。
今まさにお困りの方はチェックしてください。
ハイドロキノンの使用中止+保湿ケアでターンオーバー促進
紫外線によってシミが濃くなったら、すぐにハイドロキノンの使用を中止するのが最優先。
紫外線に当たらないのはもちろん、刺激も濃くなる原因なので、擦ったり掻きむしるのもやめましょう。
濃くなったシミを改善するには、ターンオーバーを促進して古い角質を剥がすのが重要。
(参考:ターンオーバーと美白の関係性とは?今すぐできる肌の生まれ変わりを助ける方法)
肌を生まれ変わらせるには、保湿ケアが欠かせません。
下記の成分を積極的に取り入れるのを心がけてください。
✓ シミが濃くなるのを防ぐには
ハイドロキノンは必ず夜に使用し、翌朝は洗顔等でしっかり洗い流し、SPF30以上の日焼け止めでUVケアを徹底しましょう。
どうしても昼に使用したい場合は、日焼け止めクリームを塗り紫外線を浴びない室内で過ごすのがベストです。
冷やして応急処置する
かゆみや赤み、腫れなどの肌トラブルが起きたら、まずは応急処置をしてください。
《肌トラブル時の応急処置》
- 患部をやさしく洗う
- 氷や保冷剤を清潔なタオルでくるむ
- 氷をくるんだタオルで患部を冷やす
- 肌の感覚が無くなったらやめる
※冷やす、やめるを大体20分程度繰り返してください。
また上記に加え、市販の皮膚炎治療薬を持っていれば併せて使うと良いでしょう。
皮膚を保護してくれる軟膏タイプがベストです。
応急処置後は、早いうちに皮膚科で診てもらってください。
✓ かゆみ・湿疹・腫れを防ぐためには
かゆみや湿疹、腫れを防ぐには、化粧水や乳液で肌を整えてからハイドロキノンを使ってください。
肌表面が油分のベールで被われることで、ハイドロキノンの刺激を和らげてくれますよ◎
また敏感肌の方は、まずは安定型ハイドロキノンの1~3%から試すことをおすすめします。
(参考:敏感肌向けハイドロキノンの選び方!注意点を知って安全に美白ケア)
濃度5%以上(※)のハイドロキノン使うときは、2~3ヶ月に1度肌状態を確認するよう心がけましょう。
※純ハイドロキノンの場合。
専門機関に受診&レーザー治療
白斑が起きた場合は、まずはクリニックなど専門機関に受診して医師に処置方法を相談してください。
基本的には、皮膚科のレーザー治療で色素を取り戻すこともあります。
※ハイドロキノンの細胞毒性によってメラニンが消失した場合。
尋常性白斑は難治性の後天性の色素異常症であり,特に,露出部位に生じた場合,美容的な悩みは深刻である。尋常性白斑治療におけるナローバンド UVB(NBUVB)照射の有効性はすでに欧米において確立されている。
万が一白斑が起こってしまった場合は、ハイドロキノンの使用をすぐに中止して専門機関で見てもらって下さい。
✓ 白斑を防ぐためには
白斑を防ぐためには、以下の3点を守りましょう。
- 使用中は日焼け止めを塗る
- いきなり高濃度のハイドロキノンを使用しない
- ハイドロキノンの長期使用をしない
★4%以下のものでも、6ヶ月使用したら1週間ほど肌の様子を見る
メラノサイト※自体が消失してしまった場合は、白斑を治すことは難しくなるとされています。
※メラニン色素を生成の命令を出す細胞組織のこと。
はじめてハイドロキノンを使う方は、少しつ濃度を高めていきながら様子をみてくださいね。
ハイドロキノンで安全に美白するコツ5つ
二の腕でパッチテストをする
ハイドロキノンは刺激性があるので、必ずオープンパッチテストをしてください。
ハイドロキノンによる腫れ・湿疹などの副作用が起こらないかどうかを、事前に確かめられます。
《オープンパッチテストの方法》
- 二の腕の内側に単純塗布する
- 同じ部位にハイドロキノンの使用法と同様の間隔をあけて(1日1回夜など)、塗ることを2~3日繰り返す
「濃度を上げた時・新しい商品を購入した」という場合も、必ずチェックしましょう。
✓ハイドロキノンの塗り方
ハイドロキノンは、シミの範囲よりもひとまわり小さく塗るようにしてください。
ポンポンとやさしく置くイメージで、”シミからはみ出さずに塗る”のを意識しましょう。
ハイドロキノンの濃度をチェックする
副作用を起こさない為には、かならず事前に使用するハイドロキノンの濃度をチェックしてください。
ハイドロキノンの濃度が高くなるほど美白効果が期待できますが、同時に肌への刺激も強くなります。
もともと肌が弱い方は、1~3%の低濃度のものから使用しましょう。
必ずしも”濃いものを使うのが良い”とは限らないので、無理をしないようにしてくださいね。
ハイドロキノン使用後は紫外線を避ける
基本的にハイドロキノンは夜に使用し、外出の際はUVケアを徹底しましょう。
- 日焼け止めを塗る(SPF30以上)
- 日傘をさす
- 帽子をかぶる
紫外線に当たったハイドロキノンは毒性を持ち、色素沈着に繋がるため、使用後は日光を避けてください。
酸化した美白クリームを使わない
酸化して茶色く変色したハイドロキノンは、肌トラブルを引き起こすので使用しないでください。
品質はかなり下がっている状態なので、肌に悪影響を及ぼします。
ハイドロキノンが酸化する原因は、下記のとおり。
- 酸素に触れた
- 熱い所に放置した
- 紫外線に当たった
6ヶ月経ったら1度肌の様子を確認する
副作用を避けるために、ハイドロキノンを6ヶ月以上連続して使い続けるのはNG。
特に濃度5%以上のハイドロキノンを長期に渡って使用した場合、まれに白斑が現れることがあります。
ハイドロキノンの使用を再開する時は、肌の様子を見ながら1週間は使用をお休みしましょう。
ハイドロキノンの副作用に関するQ&A
Q.1妊婦がハイドロキノンを使うのは危険?
基本的に妊娠中にハイドロキノンを使用を控えるようにしてください。
たしかに「ハイドロキノンがお腹の中の赤ちゃんに影響がある」とは、現在まで実証されていません。
とはいえ、赤ちゃん何かあってからでは取り返しがつきません。
ただ妊娠中はホルモンバランスの崩れによって、身体や皮膚が敏感な状態です。
ハイドロキノンの刺激によって肌トラブルが起こる可能性大。
ハイドロキノンを使うのは、妊娠・出産・授乳期間が終わってからにしてください。
Q.2ハイドロキノン副作用でがんになる?
ハイドロキノンを肌表面に塗ることに関しては発がん性はありません。
WHO IARC(1999 年) 3 ヒトに対する発がん性については分類できない
世界保健機構(WHO)でも、ハイドロキノンを「人に対する発がん性は分類できない」という結果が出ています。
※「ハイドロキノンに発がん性がある」という噂が出回ったのは、動物実験において内服(飲み込むこと)で発ガン性が認められたためです。
スキンケアとして使用する分には全く問題ないので安心してください。
最後に、ハイドロキノンの副作用と対策についておさらいしておきましょう◎
✔ハイドロキノンの副作用
- シミが濃くなる
原因:紫外線に当たること - かゆみ・湿疹・腫れ
原因:ハイドロキノンが肌に合わない - 白斑(肌の白抜け)
原因:5%以上のハイドロキノンを長期使用
✔ハイドロキノンの副作用を起こさないためには
- 二の腕でオープンパッチテストを行う
- ハイドロキノンの濃度をチェックする
- ハイドロキノン使用後は紫外線を避ける
- 劣化したハイドロキノンを使わない
- 6ヶ月以上ハイドロキノンを使わない
敏感肌など肌が弱い方は、様子を見ながらまずは1~3%の低濃度から試してみてください。
肌荒れの心配がなければ、高濃度のハイドロキノンを使って集中ケアしていきましょう!
ただし、濃度が高いものほど高品質な製品を選ぶように心がけてください。
自分の肌の状態をしっかりと把握しながら、上手に取り入れて理想の肌を手に入れてくださいね。
▼ハイドロキノンの優れた美白効果については、以下の記事でしっかり解説しています
高品質・安定性を求めるなら日本製
自社製品White HQ Creamのご紹介
当サイト(melc)を運営するLANTELNOでは、専門機関レベルで純ハイドロキノンを濃度5%で配合したハイドロキノンクリームを開発しました。
White HQ Creamは高濃度だからこそ、ハイドロキノンを独自のベースで設計し、商品の安定性を徹底追求。
さらにエタノール・シリコーン・石油系界面活性剤その他不必要なものをカットし、肌への負担軽減にもこだわっています。
高品質かつ実感力の高いハイドロキノンクリームを探している方は、ぜひ1度手にとってみてください。
LANTELNO公式サイトはこちら Amazonで商品詳細を見る 楽天市場で商品詳細を見る出光 俊郎,東 隆一,岩田 基子,平塚 裕一郎,大沢 真澄,梅本 尚可,榎本 由貴乃,天野 紀子,岡田 栄子,加倉井 真樹,
『尋常性白斑に対する紫外線治療-ナローバンド UVB 照射治療の効果と審美的批評-』,
自治医科大学紀要 30(2007),p.73-79.
『化学物質の環境リスク評価 第5巻 [21]ヒドロキノン』
環境省
『トレチノインによるしみの治療』
自治医科大学 形成外科学部門
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