「ハイドロキノンを使うと赤みが出るって聞いたんだけど…」
ハイドロキノンは効果が強い美白成分だからこそ、リスクが不安でなかなか試せない方も多いはず。
もしくはすでに赤みが出ていて、使い続けるか迷っている方もいらっしゃるでしょう。
実は続けてもいい場合・中止するべき場合があるので、自分の肌の状態をしっかり見極めるのが重要です。
このページではハイドロキノン使用中の赤みについて詳しく解説します。
安全にハイドロキノンクリームを塗る方法まで紹介しているので、参考にしてみてください。
【この記事の監修医師】
いくこ皮フ科クリニック 院長
末原 郁子 先生
順天堂大学医学部卒業。
2006年 HELENA RUBINSTEIN(ヘレナルビンスタイン)コンサルティングドクターに就任。
皮膚疾患、アンチエイジングなどの美容皮膚の分野で活躍中。
悩みに対するトータルアドバイスを実践する”オーダーメイド医療”で、幅広い年代の方に支持されています。
所属学会・認定医など
【この記事でわかること】
- ほとんどの人がハイドロキノン使用中に赤みが出る
- 赤みが出ているだけなら、様子を見ながら美白を続けてもOK
- 赤みが出るのは塗り始めてから2週間程度が目安
- 肌トラブルが出る赤みは使用を中止して専門機関へ相談
- ハイドロキノンを安全に使う方法【濃度や塗り方、タイミング】
Contents
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「ハイドロキノンで赤みが出る」のはホント!
結論からいえば、ハイドロキノンを使うと赤みが出ることはよくあります。
特にハイドロキノンが高濃度で配合された化粧品は、使いはじめの2~3日後から赤みが出てきやすい傾向。
敏感肌や乾燥肌など、肌が弱い方も赤みが出やすいと覚えておきましょう。
(参考:ハイドロキノンの濃度って?濃度ごとの効果やリスクまで解説します)
ほとんどの場合、ハイドロキノン使用中の赤みは”効果が出ている証拠”なので過剰に心配しなくてOK。
ただし、ハイドロキノンは「肌の漂白剤」ともいわれる強い美白成分。
きちんと経過を確認しながら使用するのが大切です。
赤みはいつまで?何日間?赤みが引く期間の目安
ハイドロキノンの塗布によって赤みが出る期間は、基本的には1ヶ月程度。
20代の健康な肌であれば、ターンオーバーによって完全に肌が生まれ変わるのは約28日間だからです。
(参考:ターンオーバーと美白の関係性とは?今すぐできる肌の生まれ変わりを助ける方法)
ただし年齢を重ねるほどターンオーバーの周期は長くなるので、あくまで目安程度に考えてくださいね。
肌質・体質による個人差も大きいので、「塗っている間はずっと赤みが続いた」という方も少なくありません。
異常がなければ、ハイドロキノンを塗るのをやめるとすぐに赤みが引きます。
赤くなっている部分をメイクでカバーしても問題なし
外出時に気になる赤みですが、上からメイクをしてもOKです。
ただハイドロキノン使用中の肌は刺激に対して敏感な状態。
- メイク前には化粧水・保湿剤をたっぷり塗る
- 保湿力の高い下地やファンデーションを使う
など、しっかり肌の保湿するのをおすすめします。
ただメイク時にピリピリした刺激を伴う場合は、メイクを避けてマスクで隠すなど工夫するのがいいでしょう。
詳しくは後述しますが、アレルギー反応を伴う赤みの場合は肌を治すのに専念してください。
ハイドロキノンで赤みが出ても続けてOK!
ハイドロキノンクリームの使用中に、赤みだけが出ている場合は使い続けてもOKです。
ただ「赤みが出たら、シミが濃くなったかも…?」と、不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
これは、ターンオーバーによって古い皮膚がなくなった影響です。
シミのある層が表面に押し上げられて濃く見えるだけなので、心配しないでくださいね。
また赤みとともに皮剥けする方もいますが、これも古い角質が剥がれているだけ。
ハイドロキノンを塗った肌は刺激に弱いので、無理に剥がそうとせず自然に落ちるのを待つようにしてください。
もし心配なら2~3日塗るのを中止して、赤みがおさまってから再開するといいでしょう。
副作用が出たら対処!腫れやかゆみ、湿疹が出たら即冷やす
逆に、赤みと一緒にアレルギー反応が出たら使用を即中止してください。
- 我慢できないほどの痛みや熱、かゆみなど強い刺激を伴う
- 腫れや湿疹など肌トラブルが起きる
- 塗った直後や翌日にひどい赤みが出る
- 使用を中止してから1週間以上赤みが引かない
アレルギー反応による赤みは、ハイドロキノンの濃度が自分の肌質に合っていないことが主な原因。
ハイドロキノンが強く作用しすぎて、肌に負担がかかっている状態です。
特に6ヶ月以上ハイドロキノンを使い続けている場合は要注意。
最悪白斑※にもなりかねないので、すぐに使用を中止して数日様子を見ましょう。
※肌の色がまだらに白く抜け落ちてしまう症状。
アレルギー反応による赤みが出たら、まずは応急処置が最優先。
- ハイドロキノンをぬるま湯でやさしく洗い落とす
- 清潔なタオルでくるんだ氷/保冷剤で患部を冷やす
- 肌の感覚が無くなったらやめる
- ①~④を20分程度繰り返す
自己対処後は、皮膚科などの専門機関の診断を必ず受けるようにしましょう。
安全なハイドロキノンクリームの使い方
ハイドロキノンクリームの使い方によっても、肌がアレルギー反応を起こして赤くなる場合もあります。
安全に美白するために、正しいハイドロキノンクリームの使い方もチェックしておきましょう。
- 自分の肌質に合う種類・濃度のハイドロキノンクリームを選ぶ
- 使用部位によって正しい量と塗り方を使い分ける
- 夜間・洗顔後20分空けてからクリームを塗る
- 日中の外出前には保湿剤+日焼け止めを必ず使う
▼「ハイドロキノンクリームの基本的な使い方」はこちらをチェック。
自分の肌に合う濃度のハイドロキノンクリームを使う
まず、自分の肌質に合う濃度のハイドロキノンクリームを使うのが大前提。
ハイドロキノン初心者は、1~3%程度の低濃度から試すのが安全な使い方です。
1ヶ月以上使い続けて異常がなければ、濃度を徐々に高めていくのをおすすめします。
またハイドロキノンの濃度は、種類によっても異なるので要注意。
種類 | 特徴 |
---|---|
安定型ハイドロキノン | ハイドロキノンと他の成分を混ぜたハイドロキノンクリームのこと。 使用期限が長く(成分の安定性が高い)、肌への刺激が抑えられている。 ただし純ハイドロキノンと比べて、漂白効果はゆるやか。 |
純ハイドロキノン | 不純物が混ざっていない純度100%のハイドロキノンクリームのこと。 高い漂白効果を期待できる。 ただし消費期限が短かく(成分の安定性が低い)、肌への刺激は強め。 |
たとえば同じ濃度3%でも、安定型よりも純ハイドロキノンのほうがハイドロキノン配合率は高くなります。
その分美白効果は期待できますが、肌への刺激は強くなるので注意しなければなりません。
特に敏感肌など肌の弱い方は、濃度1~3%の安定型ハイドロキノンから試してみてください。
購入前には濃度・種類をチェックして、自分の肌質に合ったクリームを選ぶようにしましょう。
安全にハイドロキノンクリームを使うならパッチテストも必須
ハイドロキノンクリームをいきなりシミに塗るのではなく、最初に必ずパッチテストをしてください。
クリームを二の腕の内側に塗り、48時間経っても異常がなければ使用してOKです。
ただしパッチテストをクリアしても、使用中に刺激を感じることもあります。
かぶれや湿疹などが出たら、すぐに使用を中止して医師に相談しましょう。
肌が弱い方は、服や髪で隠れる部分にあるシミに塗って1ヶ月程度試すのもアリ。
問題なければ徐々に範囲を広げて使用していくと安心でしょう。
クリームの正しい量や塗り方を守る
安全にハイドロキノンクリームを使うには、正しい量や塗り方を守るのも重要です。
- 部分的に使う→自分に合った濃度のクリームを綿棒で少しずつ乗せる
- 全体的に使う→安定型ハイドロキノンを手のひらで伸ばす
ハイドロキノンクリームはシミやそばかすなど、「気になる部分にポイントづかい」が基本。
マッチ棒の先端ぐらいの量を綿棒にとって、ポンポンと乗せるように塗りましょう。
逆に顔全体やひじやわきの黒ずみ、全身など、全体的に使うときは手のひらで伸ばしてOKです。
ただし安定型ハイドロキノンを使って、肌への刺激を抑えるのが必須。
また使う部分によって適切な濃度が違うので、全体に使いたい方は下記を参考にしてみてください。
洗顔・スキンケア後の夜間に使用する
安全にハイドロキノンクリームを使うなら、塗るタイミングは夜がベストです。
ハイドロキノンは紫外線に当たると、変質してしまうデリケートな成分。
肌荒れに配慮するなら、夜だけに使用したほうが安全ですよ。
またハイドロキノンを塗るタイミングは、スキンケア後。
ただし刺激が強くなりすぎるので、洗顔直後の肌に塗るのは避けるようにしてください。
炎症を防ぐためにも、化粧水・乳液でしっかりと保湿してから使用してくださいね。
日中の紫外線対策を徹底する
ハイドロキノンクリームの使用期間中は、日中の紫外線対策を徹底するのも重要です。
外出前には必ず保湿剤+SPF20以上の日焼け止めを塗って、日傘や帽子などを併用して紫外線を避けてください。
前述したとおり、ハイドロキノンは紫外線に弱い成分。
残ったまま日に当たると、使用している部分に赤みが出たり、今あるシミを濃くしたりしかねません。
特に夜間たっぷりクリームを使った場合は、翌朝メイク前に塗った部分を水で洗い流すようにしてください。
ハイドロキノンクリームの使用中に赤みが出ても、肌トラブルが起きていなければそのまま使い続けても大丈夫です。
塗り始めてから最短でも2週間程度は赤みが続きますが、徐々に収まっていきます。
もし心配なら「2~3日ハイドロキノンを休む」など、様子を見ながら使用しましょう。
ただし腫れやかゆみ、湿疹など、明らかに肌トラブルがある場合は、クリームの使用を即中止してください。
応急処置後は必ず専門機関の診断を受けて、適切に処置するのが重要です。
また安全にハイドロキノンクリームを使うためにも、「紫外線対策を徹底する」「自分の肌質や目的にあった種類・濃度のクリームを選ぶ」などに注意してくださいね。
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今川 孝太郎, 鈴木 沙知, 藤林 万里子, 河野 太郎, 宮坂 宗男,
『真皮メラノサイトーシスのレーザー治療』,
日本レーザー医学会誌/36 巻 (2015) 1 号, p. 77-81.
須賀 康,
『第18回都民公開講座《皮膚の健康―皮膚をいかに若々しく保つか―》皮膚科医が考えるアンチエイジング-皮膚老化の予防法と対応について-』,
順天堂医学/52 巻 (2006) 3 号,p. 429-436.
大江 昌彦, 乾 まどか, 岸岡 亜紀子, 米井 希, 山本 有紀, 古川 福実,
『分光画像解析を用いたハイドロキノンの色素沈着改善の評価』,
日本化粧品技術者会誌/41 巻 (2007) 3 号, p. 181-186.
占部 和敬,
『皮膚科セミナリウム第5回 色素異常症 後天性色素異常症』,
日本皮膚科学会雑誌/115 巻 (2005) 9 号,p. 1305-1309.
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