インナードライは、乾燥肌なのかオイリー肌なのか見分けがつきにくい肌の状態…。
あなたのスキンケアだと、知らず知らずのうちにインナードライを悪化させているかもしれません!
このページではインナードライについて詳しく知るために、インナードライの原因や対策方法を解説します。
インナードライかどうかの診断方法も紹介しているので、「自分は大丈夫かな?」という方はセルフチェックしてみてください。
インナードライを改善すれば、化粧下地やファンデーションのノリも良くなるはず。
ちょっとの工夫でケアできるので、この機会にスキンケアを見直していきましょう。
【この記事の監修医師】
表参道皮膚科医 原宿本院 副院長
三宅 真紀 先生
2005年 関西医科大学医学部卒業、都内総合病院勤務(内科・皮膚科)
2007年 シロノクリニック横浜院院長に就任
2015年 表参道美容皮膚科 副院長に就任
レーザー治療・アンチエイチング治療のエキスパートで、4万例以上の美容皮膚科治療実績アリ。
テレビ・雑誌などのメディア出演、有名化粧品の開発など、幅広い分野で活躍中。
一人ひとりの悩みにアプローチする、丁寧で細やかなカウンセリングが厚く支持されています。
【所属学会・認定医など】
その他、サーマクール認定医
Contents
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インナードライってどんな状態?乾燥肌や脂性肌との違い
インナードライとは、肌の内部(角層)が乾燥している状態。
皮膚内の水分蒸発を防ぐために皮脂の量が多くなるので、オイリー肌と勘違いされがちです。
しかしインナードライの肌状態は、脂性肌や乾燥肌とはまったく異なります。
▶︎オイリー肌とインナードライ肌の違い
- オイリー肌:皮脂の分泌量が多い
- インナードライ肌:皮脂が多いのにくわえて、肌にガサつきや皮ムケが表れる
▶︎乾燥肌とインナードライ肌の違い
- 乾燥肌:肌に水分だけでなく、皮脂も少ない
- インナードライ肌:皮膚内の水分が少ないが、ベタつきがある
このように肌の乾燥と皮脂分泌が同時に起きている状態がインナードライなんですね。
自分が本当にインナードライか確かめたい方は、こちらの方法で自己診断してみてください。
- いつも使っている洗顔料で顔を洗う
- 洗顔したらタオルで顔を拭き、そのまま10分〜15分放置
- その後、カサつく部分と皮脂でテカる部分が表れたらインナードライの可能性大
※Tゾーンはベタつくのに、頬や口周りは乾燥しているといった状態
上記の診断方法でインナードライの可能性が高かった方は、後述のインナードライ改善方法で対策していきましょう。
▼部分的にテカってしまう…もしかして混合肌かも?
インナードライの原因は様々!こんな習慣やってませんか?
インナードライの原因は、生活習慣やスキンケア、外部刺激による肌ダメージなど様々です。
- 間違ったスキンケア(過剰に皮脂を拭き取ってしまう など)
- 紫外線、強力な日焼け止めによる肌への負担
- エアコンなどによる肌の乾燥
- 洗顔などによる肌へのダメージ
- 肉体的/精神的なストレス
- 生活習慣・食生活の乱れ
一番やってしまいがちなのが、間違ったスキンケア。
前述したように、インナードライになると皮脂の量が増えてしまいます。
特にオイリー肌と勘違いして、化粧水だけをたっぷり塗るのはNG!
乳液やクリームを使って保湿しないと、浸透しきれなかった化粧水と一緒に肌の水分も蒸発して乾燥してしまいます。
また皮脂を何度も拭き取るのも、インナードライを悪化させかねないので要注意です。
自己診断でインナードライの可能性が高かった方は、今のスキンケアを改善していく必要がありますよ。
もちろん「脂質の多い油っこい食事ばかりする」「睡眠不足」など、心身ともにストレスがかかる生活習慣も見直すべきでしょう。
インナードライを放置すると、ニキビやシミの原因に…。
インナードライを改善せず放置していると、肌トラブルの原因になりかねません。
- ニキビ
- シワ
- シミ・くすみ
- ターンオーバーの乱れ
最悪「ニキビもシミも増えた…」というように、原因やタイプの違う肌荒れが併発してしまうことも…。
今のうちから正しいスキンケアでインナードライを改善しておけば、5年後10年後のあなたの肌が違ってきますよ◎
インナードライの改善方法4つ!ちょっとの工夫で潤いを取り戻せる
インナードライに悩んでいる方は、4つの改善方法を試してみてください。
- 角層からうるおす保湿成分をつかう
- 油性のクリームで肌にフタをする
- 洗浄力がソフトなクレンジング剤をつかう
- 水を1日1.5リットル飲む
たったこれだけ!難しいことはなにもありません。
化粧水や乳液をなんとなくで選んでいた方は、ケアアイテムから見直してみましょう。
また水を飲む頻度は少ない方は、1日1.5リットルは水を飲むよう意識してみてくださいね。
【改善策①】肌の角層から潤す保湿成分が入った商品を選ぶ
インナードライは、肌の角層が乾燥している状態。
そのためインナードライを改善するなら、皮膚の奥から潤してくれる保湿成分が入ったアイテムでの保湿が大切です!
これらの成分は皮膚のなかで水分を蓄えるので、インナードライ改善に効果的なんですね。
上述したように、ただ単に化粧水をたくさん塗っても肌の水分と一緒に蒸発するだけ…。
インナードライを改善したい方は、角層から潤す保湿成分でスキンケアを見直してみてください◎
インナードライを改善するなら、エタノール配合の化粧水は避けてください。
エタノールが入った化粧水だと、肌の刺激になったり水分蒸発を促したりするリスクがあります。
化粧水には、防腐剤としてアルコール成分が入っていることも多いので要注意。
「アルコールフリー」「アルコール無添加」と表記されている化粧水を選ぶようにしましょう。
【改善策②】油性のクリームなどで肌にフタをする
肌の中から保湿したら、皮膚内の水分蒸発を防ぐケアをしましょう。
油性の保湿クリームをぬることで、肌にフタをすることができるので水分蒸発を防げます。
化粧水で肌に潤いを与えた後に、乳液やクリームなどの油分で保湿すること自体は○。
(中略)化粧水をつけた後、肌の上に水分の残りを感じない程度になじんだのを確認したらすぐに、乾燥の気になる部分を中心に乳液やクリームをなじませましょう。
(出典:NIKKEI STYLE)
たとえば油性の保湿アイテムとしては、「ワセリン」「ホホバオイル」がポピュラーですね。
また「スクワラン」という成分がはいった化粧品もおすすめ。
スクワランには、水分や皮脂と混ざり合って皮脂膜をつくる特徴があります。
自然に皮膚にフタをできるので、しっとりしたナチュラルな素肌をキープできるんですね。
このように一手間くわえて、角層の乾燥を改善していきましょう。
【改善策③】やさしいクレンジング剤で皮脂を落としすぎない
インナードライ改善には、皮脂を落としすぎないやさしいクレンジング剤を使いましょう。
- ミルクタイプ
- クリームタイプ
- ウォータージェルタイプ
中でも「ミルクタイプ」「クリームタイプ」は、洗浄力がソフトで保湿力があるのが特徴◎
そのためインナードライの人に向いています。
一方でオイルクレンジングは、インナードライの人に不向きです!
洗浄力が高いだけでなく、界面活性剤という肌の刺激になる添加物がたくさん入っている商品が多いんですね…。
(参考:『界面活性剤不使用』の化粧品を選ぶ意味なし?意外と知らない役割と安全性を解説!)
インナードライの人が洗顔で皮脂を落としすぎると、肌の乾燥を悪化させてしまいます。
最低限の皮脂が残せる、ソフトなクレンジング剤を使うのがベターですよ。
【改善策④】1日1.5リットル以上の水を飲む
インナードライを治していくなら、1日1.5リットル以上の水を飲むよう意識してください。
1.5リットル以上の水を飲むことで、肌の水分量を保つことができます。
内部から肌の保湿を行えるのが、水分補給です。しっかりと水分補給を行うのが乾燥肌を防ぐ有効な対策のひとつとして注目されています。
(出典:アクアクララ)
水を飲む量が少ないと、水分不足によって肌にうるおいが行き渡りません。
こまめに水を飲んで、カラダの内側から潤していきましょう。
インナードライ改善に効果的な食べ物・栄養素
食生活を見直しも、インナードライの改善にグッと近づきます◎
インナードライによる肌トラブルに悩んでいる方は、以下の食材を意識して摂ってください。
▶︎ビタミンB2:肌の健康を整える
- 卵
- 納豆
- たらこ
- レバー など
▶︎ビタミンB6:新しい肌をつくるのに役立つ
- バナナ
- 青魚
- 鶏肉 など
▶︎ビタミンB7:潤い成分「コラーゲン」生成を助ける
- ナッツ類
- 納豆
- 海苔 など
▶︎タンパク質:健康な肌をつくる材料になる
- 大豆食品
- 魚類
- 豚肉
- 鶏肉 など
特にビタミンB群、タンパク質を中心に摂取していくのがポイント。
いずれも身体の内側から健康な素肌づくりにアプローチする栄養素をもつ食材です。
普段の食事に手軽に取り入れられる食材ばかりなので、今日から積極的に取り入れてインナードライを治していきましょう!
たったこれだけ!インナードライの4つの予防・対策
これ以上角層の乾燥を悪化させないためにも、予防するのも重要。
- 皮脂を落としすぎない
- 収れん化粧水を使わない
- エアコンを効かせすぎない
- 十分な睡眠をとる
ちょっとした工夫でインナードライを防げるので、今日から意識してみてくださいね◎
【予防①】拭き取りや洗顔で皮脂を落としすぎない
テカリが気になるでしょうが、インナードライを予防するには皮脂を落としすぎないのがポイントです。
インナードライになる皮脂でテカリが気になりますよね…。
あぶら取り紙で拭き取りたい気持ちはやまやまですが、そこはグッと堪えましょう。
先述のとおり、皮脂を拭き取りすぎると肌から水分が蒸発しやすくなり、余計にインナードライ化が加速しかねません。
また、洗顔で皮脂を洗い流しすぎるのもNG。
洗顔力がソフトなクレンジング剤で最低限の皮脂を残しつつ、摩擦による刺激を避けるためにこすりすぎないのが大切です。
【予防②】皮脂を抑える「収れん化粧水」をつかわない
インナードライになりやすい方は、収れん化粧水を使わないようにしましょう。
収れん化粧水とは、皮脂量を抑えるはたらきがある化粧水。
肌の皮脂量が減ることで皮膚にフタができなくなり、肌の水分が逃げやすくなるんですね…。
「インナードライによるテカリ・皮脂量を抑えるために収れん化粧水を使っている」
このような方は、先ほど紹介した《角層から潤す保湿アイテム》に取り替えてみてください。
※収れん化粧水は、肌や毛穴を引き締めるはたらきもあるので毛穴ケアやオイリー肌対策には効果的なアイテム。
毛穴開きやオイリー肌に悩んでいる方は、下記ページをチェックしてみてください。
【予防③】エアコンを効かせすぎない
インナードライ改善には、エアコンの効かせすぎや風に直接当たらないことも重要です。
暑い夏場や寒い冬場は、ついついエアコンに頼りがち。
しかしエアコンを長時間使うと空気中の水分が減って、肌が乾燥しやすい環境になってしまいます。
夏場などは温度を下げすぎずに扇風機を併用するなど、エアコンを効かせすぎないように工夫しましょう。
乾燥がひどい冬の時期は、加湿器でしっかり空気を潤してください。
最近では卓上用の加湿器もあるので、職場のデスクに置いておくのもおすすめです。
「エアコンを効かせすぎかも」と心当たりがある方は、空調管理に気を配ってインナードライ対策をしていきましょう。
▼「冷え」が肌に与える悪影響とは?関連記事はコチラ
【予防④】22時〜2時までに就寝して睡眠をしっかりとる
インナードライを予防するためにも、22時〜深夜2時までに就寝するよう心がけてください。
特に22時〜深夜2時は「肌のゴールデンタイム」で、新しい肌の生成を促す時間帯。
この時間から十分な睡眠を取ることで、健康な素肌をキープできるというわけです。
実際に0時までに就寝することで睡眠の質が上がり、「睡眠の充足度が大きくなりやすい」と報告*されています。
※参考:ITmediaビジネス
睡眠不足になると健康な素肌づくりができず、肌の水分も不足しやすくなります。
そのためインナードライを引き起こす原因になりかねません。
仕事で帰りが遅い方でも、日付が変わる前に就寝するよう意識してみましょう。
記事内で紹介した自己診断でインナードライの可能性が高かった人は、スキンケアやクレンジングからケアしてみてください。
◎インナードライの改善方法
- 肌の角層から潤す保湿成分が入った商品を選ぶ
- 油性のクリームなどで肌にフタをする
- やさしいクレンジング剤で皮脂を落としすぎない
- 1日1.5リットル以上の水を飲む
◎インナードライの予防対策
- 拭き取りや洗顔で皮脂を落としすぎない
- 皮脂を抑える「収れん化粧水」をつかわない
- エアコンを効かせすぎない
- 22時〜2時までに就寝して睡眠をしっかりとる
放置して余計な肌トラブルを引き起こさないためにも、今のうちから対策しておくことが大切ですよ◎
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