【種類別】ビタミンC誘導体の美白効果を引き出す選び方とは?濃度(%)や肌悩みに合わせて解説します

【種類別】ビタミンC誘導体の美白効果を引き出す選び方とは?濃度(%)や肌悩みに合わせて解説します

「ビタミンC誘導体の種類って、美白効果はどれも同じ?」

「ビタミンC誘導体の濃度(%)ごとの選び方って?」

 

ビタミンC誘導体を美白ケアに取り入れたいけど、どう選べば良いのか分からなくて困っている方も多いのではないでしょうか?

ひとことでビタミンC誘導体と言っても、

  1. 水溶性
  2. 油溶性
  3. 両親媒性

の3種類に分かれ、その種類ごとに沢山のビタミンC誘導体が存在します。

 

今回は、言わずとも知れた美白効果を持っているビタミンC誘導体について、種類と選び方について解説。

自分に合ったビタミンC誘導体を選んで、つやつや美白を目指しましょう!

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ビタミンC誘導体は3つの種類がある

冒頭でも触れたように、一口で”ビタミンC誘導体”といっても特徴や美容効果の異なる3種類が存在します。

ビタミンCに結合させる物質によって、ビタミンC誘導体は水溶性・油溶性・両親媒性に分けられるのです。

種類特徴浸透率※安定性オススメできる肌質
①水溶性ビタミンC誘導体水に溶ける約8倍高い脂性肌の方
②油溶性ビタミンC誘導体油に溶ける約20倍高い乾燥肌・敏感肌の方
③両親媒性ビタミンC誘導体水にも油にも溶ける約100倍低い様々な肌質の方
※浸透率はビタミンCとの対比です

この3種類のビタミンC誘導体はそれぞれ使い心地効果が異なり、美白効果をはじめニキビ肌年齢肌などへ幅広く使えます。

自分に合ったビタミンC誘導体の種類を見つけるべく、ここからはビタミンC誘導体の種類ごとに、効果や特徴を解説していきます。

①水溶性ビタミンC誘導体の特徴と種類

水溶性ビタミンC誘導体とは? 性質:水に溶けやすい 浸透率:約8倍 脂性肌の方にオススメ!

水溶性ビタミンC誘導体は、その名の通り”水に溶けやすい”性質を持つビタミンC誘導体のこと。

その性質から化粧水美容液といった水ベースの化粧品に配合されています。

 

肌に塗ってからすぐに効果を発揮して、そのまま12時間持続。

ビタミンCと比べて浸透率は8倍と言われています。

 

皮脂の分泌を抑える効果があるため、脂性肌の方にオススメ。

しかし、乾燥肌や敏感肌の方は肌にツッパリ感が出ることもあります。

《水溶性ビタミンC誘導体の表示名》

  • アスコルビン酸Na
  • アスコルビルリン酸mg
  • 2-O-グリセリルアスコルビン酸
  • 3-O-グリセリルアスコルビン酸
  • ビスグリセリルアスコルビン酸
  • 3-o-エチルアスコルビン酸

 

代表的な成分の詳細情報

①リン酸アスコルビルナトリウム(APS)

リン酸アスコルビルナトリウム(以下APS)は、ビタミンCにリン酸基とナトリウムを結合したビタミンC誘導体。

肌内部の”ホスファターゼ”という酵素がAPSからリン酸基を外してビタミンCに変換、美白効果を発揮します。
※リン酸化されたたんぱく質を脱リン酸化する酵素のこと

 

APSは皮膚科でよく使われているビタミンC誘導体で、主にローションタイプの化粧品として処方されます。

ただし、APSが5%以上含まれていると肌の乾燥を感じることがあるため乾燥肌の人は注意が必要です。

《呼び方》

  • リン酸アスコルビルナトリウム
  • リン酸アスコルビルNa
  • アスコルビン酸Na
  • APS
②アスコルビン酸グルコシド(AG)

アスコルビン酸グルコシド(以下AG)は、ビタミンCにグルコース※1を結合したもの。

肌内部にはグルコースを分解する”α-グルコシターゼ”※2があまり存在しないため、AGはビタミンCに変換されにくく外用ではあまり効果がないと言われています。

※1:グルコースとはブドウ糖のことで、自然界にもっとも多く存在する糖
※2:おもに、人間の小腸に存在している消化酵素

 

ただし、AGは刺激がとても低いので敏感肌でも使いやすいビタミンC誘導体です。

価格が安めな美白化粧品によく含まれています。

《呼び方》

  • AA-2G
  • L-アスコルビン酸2グルコシド
  • アスコルビン酸グルコシド
  • アスコルビルグルコシド
  • ビタミンC・2-グルコシド
③3-O-グリセリルアスコルビン酸(VC-3G)

3-O-グリセリルアスコルビン酸(以下VC-3G)は、ビタミンCにグリセリンを結合させたビタミンC誘導体。
※古くから使われてきた保湿剤のひとつで、海藻や動物に含まれるアルコールの一種

VC-3Gは、皮膚内部でビタミンCとグリセリンに分解されることで美白と保湿の効果を発揮しますが、実際は肌内部で分解されにくいため効果はそこまで高くありません

 

保湿成分のグリセリンを結合させているので乾燥や刺激が少なく、肌当たりは優しいです。

《呼び方》

  • 3-O-グリセリルアスコルビン酸
  • VC-3G
④3-O-エチルアスコルビン酸(VCエチル)

3-O-エチルアスコルビン酸(以下VCエチル)は、資生堂が開発した厚生労働省認可の成分です。

 

ビタミンCの3位水酸基にエトキシ基を加えて生成されました。
※基とは、原子の集団のこと、原子とはそれ以上分解できないほどのごく小さなもの

これまでのビタミンC誘導体は、肌内部で分解されてからビタミンCに変化して効果を発揮するものでしたが、ビタミンCエチルはそのままの形でビタミンCの効果を発揮。

 

VCエチルは、”メラニンの元が重合化するのを抑制して皮膚の褐色化を防ぐ”というVCエチルならではの特徴を持ちます。

メラニンは、チロシン⇒チロシナーゼ⇒ドーパ⇒ドーパキノンと無色から褐色へと変化していきますが、VCエチルはこのメラニンの元が重合して黒褐色のメラニンとなるのを抑制してシミを悪化させません。

《呼び方》

  • VCエチル
  • ビタミンCエチル
  • 3-O-エチルアスコルビン酸

②油溶性ビタミンC誘導体

油溶性ビタミンC誘導体とは? 性質:油に溶けやすい 浸透率:約20倍 脂性肌の方にオススメ!

油溶性ビタミンC誘導体は、”油に溶けやすい”性質を持つビタミンC誘導体のこと。

クリーム乳液などの油がベースになった化粧品に配合されています。

 

肌に塗ってからゆっくり吸収されて効果を発揮するという特徴を持ち、効果は24時間持続。

ビタミンCと比べて浸透率は20倍と言われています。

 

しっとりとした使用感で、刺激性が低く乾燥肌敏感肌の方にオススメ。

脂性肌の方は、使用するとベタつきを感じることがあります。

《油溶性ビタミンC誘導体の表示名》

  • テトラヘキシルデカン酸アスコビル

 

代表的な成分の詳細情報

①テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)

テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(以下VCIP)は、ビタミンCにイソパルミチン酸※1を4つエステル結合※2させたもの。
※1:動植物の油脂に含まれる飽和脂肪酸の一種
※2:酸とアルコールの間で水分が失われて生成する結合のこと

VCIPは、表皮に存在するエステラーゼという酵素によってビタミンCとパルミチン酸に分解されて美白効果を発揮します。

 

油溶性のビタミンC誘導体なので肌への刺激は低く乾燥肌や敏感肌にオススメ。

しかし、5%以上の高濃度で配合するとVCIPが分解された時に生じる脂肪酸がニキビの原因になるという懸念があります。

《呼び方》

  • VCIP
  • イソパルミチン酸アスコルビル
  • テトラヘキシルデカン酸アスコルビル

インナードライ肌の方には
油溶性ビタミンC誘導体ががおすすめ

肌の表面は脂っぽいのに対して、肌の内側がは乾燥している肌状態をインナードライと呼びます。

  • 頬は乾いているのに、鼻筋などのTゾーンだけがテカる人
  • お風呂上りに放置していると、肌がつっぱってしまう人

などに当てはまる人は、インナードライである確率が高め。

インナードライの人は、皮脂の分泌を抑える水溶性より油溶性ビタミンCで誘導体で潤いを与えましょう。

③両親媒性ビタミンC誘導体

両親媒性ビタミンC誘導体とは? 性質:水にも油にも手ける 浸透率:約100倍 様々な肌質の方にオススメ! (ただし、冷蔵庫で一カ月程しか日持ちしない)

両親媒性ビタミンC誘導体は、水にも油にも溶ける”性質を持つビタミンC誘導体のこと。

化粧水クリームなどの幅広いタイプのスキンケア商品に配合することができます。

 

水にも油にも溶けるという性質から、肌への浸透率はとても高くビタミンCと比べて約100倍。

他の2種類よりも値段は高めですが、肌への刺激が低く効果を実感しやすいので様々な肌質の方にオススメできます。

 

ただ比較的新しい成分のため、厚生労働省にはまだ認可されておらず、臨床データは少なめ

また両親媒性の”APPS”には酸化しやすいというデメリットがあるので、冷蔵庫で保存して一カ月程度で使い切りましょう。

両親媒性ビタミンC誘導体の表示名》

  • APPS
  • APIS

 

代表的な成分の詳細情報

①3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(3LGA)

3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(以下3LGA)は、ビタミンCにラウリル基とグリセリンを結合したビタミンC誘導体。

3LGAはセラミド合成促進能力を持っており、老化によって減っていくセラミドを生成促進して肌のバリア機能を高めて肌を潤わせます。

《呼び方》

  • 3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸
  • 3LGA
②パルミチン酸アスコルビル酸3Na(APPS))

パルミチン酸アスコルビル酸3Na(以下APPS)は、リン酸型ビタミンC誘導体(水溶性)にパルミチン酸を加えたもの。
※動植物の油脂に含まれる飽和脂肪酸の一種

アスコルビン酸グルコシドに比べて6倍のコラーゲン生成能力が認められており、しわ改善に効果が期待できます。

 

肌への刺激性は皮膚科でよく使われるビタミンC誘導体(APS)と比べて弱く、乾燥肌・敏感肌にオススメ。

しかし、APPSは酸化しやすいというデメリットがあるので保存の際は冷蔵庫で保存し、1ヵ月以内に使い切るようにしましょう。

《呼び方》

  • パルミチン酸アスコルビル酸3Na
  • アプレシエ
  • APPS
③イソステアリルアスコルビルリン酸2Na(APIS)

イソステアリルアスコルビルリン酸2Na(以下APIS)は、ビタミンCにイソステアリルリン酸エステルを結合させたもの。

肌内部の”ホスファターゼ”※1という酵素によってビタミンCに分解されて美白効果を発揮します。

前項のAPPSと比べて、安定性が高く酸化しずらいのが特徴。

APPSが肌内部にある2つの酵素でビタミンCに変換されるのに比べて、APISは1つの酵素で変換できるのでより美白効果が高いです。

 

しかし、皮膚内に存在しない”イソステアリルアルコール”※2を使用しているので使用するのが不安という声もあります。

比較的新しい成分のため臨床データが少なく、化粧品に配合されていることは稀です。

※1:リン酸化されたたんぱく質を脱リン酸化する酵素のこと
※2:主にヘアコンディショナーに含まれている成分で、皮膚刺激性はほぼありません

《呼び方》

  • APIS
  • イソステアリルアスコルビルリン酸2Na

【肌の悩み別】ビタミンC誘導体の種類の選び方

肌の悩みから選ぶビタミンC誘導体 シミを予防したい ⇒両親媒性orVCエチル シミを消したい ⇒両親媒性の重ね塗りがオススメ しわ、たるみを予防したい ⇒両親媒性or油溶性で保湿ケア ニキビ肌を改善したい ⇒水溶性ビタミンC誘導体 染みる場合両親媒性が◎

タップすると拡大します

ここでは下記の肌悩みに適したビタミンC誘導体の種類について解説していきます。

↓項目をタップすると、解説部分までスクロールします↓

  1. シミを予防したい場合
    →両親媒性ビタミンC誘導体
  2. シミを薄くしたい場合
    →両親媒性ビタミンC誘導体
  3. しわ、たるみを予防したい場合
    →油溶性or両親媒性ビタミンC誘導体
  4. ニキビ肌を改善したい場合
    →水溶性ビタミンC誘導体

①シミを予防したい場合

ビタミンC誘導体はメラニン生成に欠かせないチロシナーゼ酵素の働きを抑えることでシミを予防します。

シミ予防に使うビタミンC誘導体は、より浸透率の高い両親媒性ビタミンC誘導体がおすすめです。

 

ちなみに水溶性か油溶性を使う場合は、濃度3%以上のものだと効果を実感しやすいでしょう。

特に水溶性ビタミンC誘導体であれば、VCエチル”という成分がよりシミ予防効果に優れています。

②シミを薄くしたい場合

メラニンの濃色を元の淡い色へと還元していくことで、シミを薄くしてくビタミンC誘導体。

この場合もシミ予防と同じく、より浸透率の高い両親媒性ビタミンC誘導体が適しています。

顔の全体にビタミンC誘導体を塗ってから、シミの部分だけ重ね塗りするとより効果的です。

 

また、肌のターンオーバーを正常な状態に戻し、古い角質をシミと一緒に排出する作用でもシミの改善が期待できます◎

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✔併用したい成分①《ハイドロキノン》

すでにあるシミの改善には、ビタミンC誘導体の後にハイドロキノンを使うのがオススメです。

ハイドロキノンはシミ改善シミ予防の2つの効果を持ち、ビタミンC誘導体の美白効果を加速させます。

ハイドロキノンについて詳しく知りたい方は、以下のページを参考にしてください。

▼ハイドロキノンの美白効果についてはこちら

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③しわ、たるみを予防したい場合

しわ・たるみを食い止めて肌を若々しく見せるには、油溶性ビタミンC誘導体両親媒性ビタミンC誘導体がオススメ。

年齢肌による小じわは肌の水分量が減少した事が一つの原因なので、油分の多いクリームタイプのアイテムを使用して、肌の乾燥を防ぎましょう。

 

ビタミンC誘導体は抗酸化作用を持っており、老化の原因と言われる活性酸素を除去。

コラーゲンの生成サポート作用もあり、肌のハリを生むコラーゲンを生成してしわたるみを抑えます。

 

✔併用したい成分①《ヒアルロン酸》

しわ改善をはじめとしたエイジングケアには、ビタミンC誘導体の後にヒアルロン酸を使うのがオススメです。

角質層に水分を与えながら肌にしっとりした保護膜を作り、ビタミンC誘導体の美容効果をサポート。

ヒアルロン酸は年齢を重ねるとともに減少していくので、30代あたりからスキンケアでも取り入れるといいですね。

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④ニキビ肌を改善したい場合

ニキビ肌は過剰に分泌された皮脂が毛穴を詰めることが原因なので、皮脂を抑える作用に長けている水溶性ビタミンC誘導体がおすすめ。

皮脂を抑制するほかにも、ターンオーバーを促進することで古い角質をニキビと一緒に肌の外へ押し出します。

 

しただ水溶性ビタミンC誘導体は刺激が強めなので、人にってはニキビの炎症に沁みてしまうことがあります。

沁みてしまう場合は、より濃度の低いビタミンC誘導体か、刺激のマイルドな両親媒性ビタミンC誘導体を使いましょう。

 

✔併用したい成分①《トレチノイン》

ニキビ肌改善には、ビタミンC誘導体の後にトレチノインと併用するといいでしょう。

トレチノインにはビタミンC誘導体以上にターンオーバー促進作用があるのです。

ビタミンC誘導体と併用することで、Wのニキビ改善効果が期待できますよ^^

▼トレチノインの効果ついてはこちら

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✔併用したい成分②《トラネキサム酸》

ニキビが赤く炎症を起こしている場合は、炎症を抑えてくれるトラネキサム酸の出番。

トラネキサム酸には、炎症を引き起こす酵素を抑制する抗プラスミン作用を持っています。

炎症のニキビにビタミンC誘導体が染みる場合は、まずはトラネキサム酸で炎症を鎮めましょう。

▼トラネキサム酸の効果ついてはこちら

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【濃度(%)別】ビタミンC誘導体の種類の選び方

ここではビタミンC誘導体の濃度ごとに、美白効果や使用感を解説していきます。

%(濃度)効果実感使用感
1%以下約半年以上刺激を感じない
2~4%約半年ほとんど刺激を感じない
5~7%約3週間刺激を感じる
8~10%約2週間かなりツッパる

濃度によって効果実感は変わってくるので、選び方の参考にしてくださいね。

ビタミンC誘導体の濃度が1%以下

濃度1%以下がオススメできる人は… 敏感肌で困っている人 Point 効果実感は低め、長く使い続けることが大事

1%以下のビタミンC誘導体は、刺激に敏感な敏感肌の方にオススメ

濃度が低いだけあってすぐに効果は現れないので、長く使い続けることが重要です。

 

一般の化粧品はビタミンC誘導体の配合量が表記されていないことが多いですが、基本的には濃度1%程度がほとんど。

そのため、1%以下のビタミンC誘導体を使いたい場合は、

  • 皮膚科で処方してもらう
  • 粉末のビタミンC誘導体から手作りする

のどちらかが良いでしょう。

ビタミンC誘導体の濃度が2~4%

濃度が2~4%がオススメできる人は… 敏感肌だけど、美白効果をはっきり感じたい人 Point はっきりとした美白効果が感じられるのは3%から

2~4%のビタミンC誘導体は、「美白効果をしっかり感じつつも、刺激はおさえたい」という方向き。

毎日の美白ケアに取り入れることで、顔のくすみやシミは半年ほどで明るくなっていくでしょう。

はっきりとした美白効果が感じられるのは3%からです。

ビタミンC誘導体の濃度が5~7%

濃度5~7%がオススメできる人は… 本格的な濃度のビタミンC誘導体を使いたい人 Point 効果実感は3週間ほど◎ ただし使用した人の3/1が刺激を感じていたという報告も

5~7%まで濃度が上がると、3週間ほどで美白効果を実感できるようになります。

その間に毛穴が引き締まる効果も感じられるはず◎

 

肌の乾燥が抑えられたうえで、

  • 抗酸化の作用
  • 皮脂を抑制する作用

というメリットを最も効率よく得られる濃度は5%であり、皮膚科で処方されるビタミンC誘導体も5%が多いです。

 

一方で5%以上のビタミンC誘導体を使用すると、肌への刺激も感じやすくなるので注意してくださいね。

ビタミンC誘導体の濃度が8~10%

濃度が8~10%がオススメできる人は… 本格的な濃度のビタミンC誘導体を使いたい人 Point 効果実感は3週間ほど◎ ただし使用した人の3/1が刺激を感じていたという報告も

ビタミンC誘導体の濃度が8%以上になると、皮膚科やインターネット通販での取り扱いが中心に。

短期間でビタミンC誘導体の美白効果を感じられますが、敏感肌ではつっぱってしまうのでおすすめできません。。

また、ビタミンCは濃度が高いほど劣化しやすく長持ちしないため冷蔵庫に保存して1か月程度で使い切りましょう。

 

ちなみに8~10%のビタミンC誘導体ですと、

  • 美白・毛穴への効果をとても感じた
  • 肌に刺激を感じるので続けられなかった

と2つの意見に分かれるので、一番最初は少量から試してみるのがいいですね。

ビタミンC誘導体の種類・選び方で気になる7つのQ&A

ビタミンC誘導体の選び方Q&A Q.1サプリにも、ビタミンC誘導体のものがある? Q.2イオン導入にはどの成分が良い? Q.3ビタミンC誘導体が肌に合わない場合は?

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Q.1 ビタミンC誘導体に含まれるビタミンCが多い成分は?

ビタミンC誘導体のギモン1 1番ビタミンCの含有量が多いのは? 3-O-エチルアスコルビン酸 (VCエチル)

下記は、ビタミンC含有量をランキングにした表です。

順位ビタミンC誘導体の種類特徴ビタミンC含有率
1位3-O-エチルアスコルビン酸
(VCエチル)
水溶性86%
2位3-O-グリセリルアスコルビン酸
(VC-3G)
水溶性66%
3位アスコルビルリン酸Na
(APS)
水溶性55%
4位パルミチン酸アスコルビル酸3Na
(APPS)
両親媒性31%
5位テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
(VCIP)
油溶性16%

2位のビタミンC含有率を誇るVC-3Gですが、肌内部でビタミンCに変換されにくい特徴があるのがネック。

美白効果はそこまで高いと言えないので注意してください。

Q.2 ビタミンC誘導体の浸透率が高い成分は?

ビタミンC誘導体のギモン2 1番ビタミンC誘導体の浸透率が高いのは? 両親媒性(APPS)

以下は、ビタミンC誘導体の浸透率をランキングにしたものです。
※臨床データが少ない成分はこのランキングに組み込まれていません

順位ビタミンC誘導体の種類浸透率※主な成分
1位両親媒性100倍パルミチン酸アスコルビル酸3Na
(APPS)
2位油溶性20倍3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸
(3LGA)
3位水溶性8倍3-O-エチルアスコルビン酸
(VCエチル)

Q.1でビタミンCの含有量が多かったビタミンC誘導体は、軒並み肌への浸透率が低いことが分かります。

 

以上を踏まえ、”美白効果が高い”という観点でビタミンC誘導体を選ぶなら

  • 3-O-エチルアスコルビン酸(VCエチル)
  • パルミチン酸アスコルビル酸3Na(APPS)

の2つがオススメと言えます。

Q.3 敏感肌に優しいビタミンC誘導体の種類は?

ビタミンC誘導体のギモン3 敏感肌に優しいビタミンC誘導体は? 油溶性or両親媒性

刺激性が低く肌に優しいビタミンC誘導体は油溶性か両親媒性です。

種類刺激性主な成分
水溶性ビタミンC誘導体リン酸アスコルビルナトリウム(APS)
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)
両親媒性ビタミンC誘導体パルミチン酸アスコルビル酸3Na(APPS)

上記の通り、水溶性ビタミンC誘導体は刺激が強めなので控えましょう。

 

「敏感肌だけど、水溶性ビタミンC誘導体を使いたい」という方は、以下の成分がおすすめ。

  • アスコルビン酸-2-グルコシド(AG)
  • 3-O-グリセリルアスコルビン酸(VC-3G)

この2つは肌内部でビタミンCに分解されにくいため肌への刺激が弱めです。

ただしその分美白効果は劣ってしまうので、高い美白効果を求めている方は避けましょう。

Q.4 サプリにもビタミンC誘導体ってある?

ビタミンC誘導体のギモン4 サプリにもビタミンC誘導体ってある? ブドウ糖とビタミンCを結合させたサプリがある

サプリメントにもビタミンC誘導体と呼ばれるものがありますが、「肌からの吸収」と「口からの摂取」では過程が異なります。

そのためサプリにおけるビタミンC誘導体は、ブドウ糖とビタミンCを結合させたものに。

この結合によって壊れにくくなったビタミンC誘導体は、体に取り込まれると体内の酵素によってゆっくりビタミンCに分解されます。

 

ビタミンC系サプリの摂取方法

ビタミンC系のサプリメントは、一度で250mgしか吸収できません。

そのため一度に大量に摂取するのではなく、1日数回に分けて摂取するのが最も効率的な摂取方法です。 

Q.5 イオン導入でのビタミンC誘導体はどの種類がいい?

ビタミンC誘導体のギモン5 イオン導入でのビタミンC誘導体はどの種類がいい? クリニックでは両親媒性ビタミンC誘導体(APPS)が主流

クリニックでイオン導入を行う際には、肌への浸透率が高い両親媒性ビタミンC誘導体(APPS)が主流です。

ただ、自分の肌状態に合わせて水溶性・油溶性でも問題ありません。

 

自宅でビタミンC誘導体でイオン導入する際は、

  • イオン導入専用の化粧品
  • シンプルな材料手作りした化粧品
    ※水・グリセリン・ビタミンC誘導体など

参考:グリセリン化粧水の効果とは?化粧水の作り方や副作用まで網羅します!

を使うといいでしょう。

 

※ちなみに市販の化粧品には防腐剤香料などの成分が入っているため、イオン導入には適していません。
肌の炎症につながる恐れがあるので気を付けましょう。

Q.6 ビタミンC誘導体が肌に合わない場合は?

ビタミンC誘導体のギモン6 ビタミンC誘導体が肌に合わない場合は? 油溶性・低濃度のものを使うと◎

ビタミンC誘導体が肌に合わない場合は

  • 油溶性のビタミンC誘導体を使う
  • 低濃度のビタミンC誘導体を使う

などの対策が有効です。

 

上記の対策でも皮膚が赤くなったりピリピリする人は、ビタミンC自体が肌に合わない可能性があります。

その場合はビタミンC配合の化粧品を避け、サプリメントや食べ物からビタミンCを摂取してみましょう。

▼ビタミンCをはじめとした美白に有効な食べ物はこちら

Q.7 粉末のビタミンC誘導体の利点は?

ビタミンC誘導体のギモン7 粉末のビタミンC誘導体の利点は? 化粧品を手作りしたい場合に使うのがオススメ (酸化しやすい成分の劣化を防ぐことができる)

主にインターネット通販で扱われているビタミンC誘導体の粉末。

自分で化粧品を手作りしたい方は、こうして粉末状になったビタミンC誘導体を使うのが◎

 

特に便利なのは、安定性が悪く酸化しやすいという特徴を持つ両親和性ビタミンC誘導体“APPS”という成分の粉末です。

水と混ぜ合わせた状態に比べて酸化しずらく、使う直前に粉末を水に溶かすことで成分の劣化を防ぐことができます。
※粉末のビタミンCも、湿気の多い所に置いておくと酸化します

 

以上、ビタミンC誘導体の種類と選び方についてでした。

最後にもう一度内容をおさらいしておきましょう。

肌の悩みでの選び方配合量(%)での選び方
  • シミを予防したい
    両親和性ビタミンC誘導体or3%以上の水溶性か油溶性
  • シミを消したい
    両親和性ビタミンC誘導体の重ね塗りがオススメ
  • しわ、たるみを予防したい
    油溶性ビタミンC誘導体でうるおいを
  • ニキビ肌を改善したい
    水溶性ビタミンC誘導体で皮脂を抑制
  • 1%以下
    美白効果は低いが低刺激
  • 2~4%
    美白効果の実感は3%から
  • 5~7%
    肌の刺激を抑えたうえで効果が得られる
  • 8~10%
    効果は高いが敏感肌は肌がツッパる

ビタミンC誘導体を上手に選んで、肌悩みのない美白肌を目指しましょう!

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