「糖化」という言葉は、“肥満の人”に当てはまるイメージがありませんか?
実は糖化は誰にでも起こる現象で、肌の老化を早めてしまうんです。
そんな糖化の原因には、食事や生活習慣が大きく関わっています。
スキンケアはもちろんですが、食生活の改善がもっとも抗糖化に有効なんですよ!
「最近シミやくすみが目立ってきた」という方は、肌が糖化しているかも…。
そこで今回は、肌の抗糖化に効く食事や糖化した肌の再生ケアの方法を紹介していきます。
“抗糖化”をマスターして、透明感のある若々しい素肌を取り戻していきましょう◎
【この記事でわかること】
- 肌の糖化=細胞のコゲ!糖化と酸化・老化のメカニズム
- 野菜・低GI食品・サプリで抗糖化できる
- スキンケア&生活習慣の改善で毎日アンチエイジングOK
Contents
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肌の糖化とは?老化物質AGEsを放っておくとシミ・くすみの原因に!
糖化とは、体内であまった糖がタンパク質と結びついて細胞を劣化させる現象です。
カンタンにいうと、「糖でカラダや肌が老化してしまう現象」ということ。
食べ物が“こんがり焼ける”のも糖化現象の一種なので、糖化は「細胞のコゲ」とも呼ばれています。
(クッキーがこんがり焼けるのは、砂糖とタンパク質が結びついて変色するからなんですよ。)
また糖化によって、老化の元凶物質「AGEs」も発生。
AGEsは皮膚内のコラーゲンを変性させ、皮膚内の酵素の減少や肌細胞の劣化を引き起こします。
結果的に下記のような肌トラブルを引き起こし、内側から外側まで体を老化させてしまうんですね。
- シミ
- くすみ
- シワ
- 肌のたるみ
- コラーゲン減少
ちなみに美容以外でも、白内障や動脈硬化といった重大な病気のリスクも高まってしまいます。
糖化の原因は「血糖値」の高さ!体の糖化をセルフチェック
体が糖化しているかを見分けるには、血糖値の高さでチェックできます。
食後の血糖値が“150mg/dl〜200mg/dl以上”だと、糖化反応が出やすい状態です。
※参考:OMRON
とはいえ今すぐ血糖値数の測定は難しいと思うので、下記項目でセルフ診断してみてください。
●肌の糖化が進んでいるかのチェックリスト
- 急に肌が乾燥してゴワついてきた
- 顔色が黄色っぽい
- 手のひらの指の関節が茶色
- 急に太った
- 朝食はほとんど食べない
- 麺類やパンをよく食べる
- 甘いお菓子やジュースをよく摂る
- 野菜はあまり食べない
- 食後すぐに眠くなる
上記で6つ以上該当する方は、糖化による肌の老化が進んでいる可能性大です。
●糖化反応がでやすいかのチェックリスト
- 食後から2時間ほどで空腹感を感じる
- その1時間後には空腹感が収まる
このような現象は、糖化反応が起こりやすい兆しです。
糖化は糖とタンパク質の結合が原因なので、甘いお菓子や脂っこい食事をよく口にする人は要注意!
運動不足・睡眠不足も、糖化を招く生活習慣です。
若々しい肌を保ちたいなら、まずは糖化を防ぐ食事・生活習慣の見直しが欠かせません。
糖化対策はアンチエイジングにも繋がる◎ 糖化と抗酸化の関係
抗糖化は、アンチエイジングに欠かせない抗酸化にもつながります。
肌の老化は糖化だけでなく、活性酸素による細胞へのダメージも原因の1つ。
(参考:活性酸素とは?肌への影響と対策方法をドコよりもわかりやすく解説します!)
活性酸素はコラーゲンを破壊したり、メラニンを増殖させてシワ・シミのもとになります。
つまり、体を酸化させない(抗酸化する)ためには、活性酸素の分解が必要です。
しかし体で糖化反応がおこると、活性酸素を分解する酵素が減少。
それどころか、糖化で作られたAGEsがさらに活性酸素を増やしてしまいます。
つまり活性酸素の抑制には抗酸化だけでなく、抗糖化も欠かせないというわけです。
毎日の食事で抗糖化!糖化対策ができる食品
前述したように、食事による糖の摂りすぎが糖化の大きな原因。
肌の抗糖化をするなら、血糖値の上昇を抑える食品・血糖値を上げない食品を摂ることがもっとも効果的です。
意外にも、抗糖化作用のある食品はスーパーで簡単に手に入ります◎
- 栗
- ふきのとう
- モロヘイヤ
- 新しょうが
- よもぎ
- サニーレタス
- 濃い緑茶
中でも、手軽に抗糖化が期待できるのが「濃い緑茶」。
日頃から濃い目の緑茶を飲んでいると、血糖値の上昇を抑えられます。
高濃度の茶カテキン類は血糖値上昇を抑える働きを持ち、糖化やAGEsの蓄積予防効果が期待できる
(出典:日経BP WOMAN SMART)
抗糖化作用が期待できる緑茶の摂取量は、1日たったの2杯(1杯100ml)。
500ml容量の緑茶飲料を飲むだけでもOKです。
お茶を飲むタイミングは食後がオススメ。
お茶の抗糖化成分が食後の血糖値上昇にアプローチしてくれます。
いつも水を買っている方は、濃い緑茶飲料にかえるだけで糖化予防できますよ。
肌の糖化を防ぐ“血糖値が上がりにくい食品”を一覧紹介
糖化による肌荒れを防ぐためにも、血糖値の上がりにくい食事をすることも大切◎
糖化対策で食材を選ぶときは、血糖値の上昇を数値化した「GI値」が目安になります。
GI値が低い食品ほど血糖値が上がりにくく、糖化予防に有効です。
日頃口にしている食材ばかりなので、ムリなく食生活の改善ができますね。
すでに肌の糖化が気になっている人だけでなく、糖化予防したい人も上記の食品をメインにした食事を心がけましょう。
「サプリメント」で抗糖化成分を摂るのもアリ!
よりしっかり抗糖化成分で肌の糖化対策をしていくなら、サプリメントを活用してみてはどうでしょうか。
必要な栄養成分だけがギュッと凝縮されていて、飲むだけで抗糖化効果を期待できます。
- ビタミンC:抗糖化作用がある
- ビタミンP:ビタミンCのはたらきを高める
- ビタミンB:酸化したビタミンCを元に戻す
- ビタミンA・E:老化物質AGEsをつくる活性酸素を除去する
「仕事で帰りが遅く、どうしてもコンビニ弁当になりがち」
このような方も手軽なサプリを活用して、糖化対策をしてみてください。
糖化した肌を再生する!アンチエイジングに効果的な取り組み
糖化した肌に悩んでいるなら、スキンケア・生活習慣の工夫も効果的。
- ビタミンC配合化粧品をつかう
- 食事の摂り方を工夫する
- 適度な運動と十分な睡眠など、規則正しい生活をする
肌の糖化対策の基本は「食生活の改善」ですが、スキンケアで外側からのアプローチも重要。
くわえて生活習慣をちょっとずつ改善していけば、糖化した肌の再生も期待できます。
【スキンケア】ビタミンC配合化粧品で肌の糖化を抑える
糖化した肌をケアするには、ビタミンC配合の化粧品が有効!
- 糖の燃焼を促してタンパク質の糖化を抑える
- 老化を加速させる活性酸素を除去する
といった抗糖化作用があります。
それだけでなく、ビタミンCには美白効果もアリ。
塗布し続けることで、糖化で黄色くなった素肌も段々と透明感が戻ってくるはずです◎
よりこだわるなら、「セイヨウトチノキ種子エキス」「セイヨウオオバコ種子エキス」といったエキスが入った化粧品もおすすめ。
配合商品は多くありませんが、どちらも抗糖化作用があるので肌の糖化対策に効果的です。
スキンケアで外側からも肌の糖化にアプローチして、肌の透明感を回復していきましょう!
【食生活】栄養成分だけでなく“食事の仕方”も工夫する
糖化した肌を回復させるなら抗糖化成分の食品を摂るだけでなく、食事の仕方も工夫してみましょう。
- 朝食をきちんと食べる
- 間食を控える
- ゆっくり食べる
- 野菜を先に食べてから、炭水化物の主食を食べる
朝食を抜くと、昼食を食べたときに血糖値が上昇しやすくなります。
また早い食すると糖がいっきに吸収され、糖化反応を強める原因になりかねません。
そして食事をするときは、野菜から食べるのがマスト!
野菜の食物繊維には糖の吸収を抑えるはたらきがあるので、肌の糖化を抑えられます。
こういったちょっとした工夫が、糖化した肌のケアに役立ちますよ◎
【生活習慣】適度な運動と十分な睡眠が糖化対策のポイント
抗糖化のために最低限取り組んでおきたい生活習慣がこちら。
- 適度な運動(30分ほどのウォーキングなど)
- 6時間以上の十分な睡眠
- 紫外線対策
- ストレスケア
忙しい会社員の方だと、運動不足・寝不足な方が多いのではないでしょうか。
適度な運動は糖の消費になりますし、十分な睡眠は老化物質の代謝に必要です。
また紫外線や精神的ストレスは、活性酸素のはたらきを促す原因。
糖化による肌の老化を早めるので、日焼け止め対策やストレス発散も意識して取り組んでみてくださいね。
化粧品に気をつかっていても、食生活が乱れていると肌が糖化して意味なし!
肌の糖化はカラダの内側で引き起こるので、まずは食生活を改善していきましょう。
◎抗糖化作用のある食品
- 緑茶(手軽でおすすめ)
- 栗
- ふきのとう
- モロヘイヤ
- 新しょうが
- よもぎ
- サニーレタス
◎糖化した肌を回復させる対策
- ビタミンC配合化粧品をつかう
- 食事の摂り方を工夫する
- 適度な運動と十分な睡眠など、規則正しい生活をする
あわせてスキンケアや運動、睡眠も見直してみてください。
食生活や生活習慣をちょっと心がけるだけで、糖化による肌のくすみに悩まされることもなくなるはずです◎
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■参考文献
KOKEN公式サイト(式会社高研),
『終末糖化産物(AGEs)を生成するタンパク質の糖化』.
八木 雅之, 髙部 稚子, 石崎 香, 米井 嘉一,
『糖化ストレスと抗糖化作用の評価』,
オレオサイエンス/18 巻 (2018) 2 号,p. 67-73.
八木雅之,米井嘉一,
『(総説論文-日本語翻訳版)糖化ストレスとアンチエイジング 5.糖化ストレスと AGEs 受容体』,
Glycative Stress Research 2017; 4 (3): p.212-216.
八木雅之,米井嘉一,
『(総説論文:日本語翻訳版)糖化ストレスとアンチエイジング : 13.糖化ストレス対策 ①食後の血糖コントロール』,
Glycative Stress Research 2019; 6 (3): p.175-180.
八木雅之,米井嘉一,
『(総説論文:日本語翻訳版)糖化ストレスとアンチエイジング :14.糖化ストレス対策 ②AGEsの生成と蓄積の抑制』,
Glycative Stress Research 2019; 6 (4): p.212-218.
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