ビタミンC誘導体は、美白から肌トラブルの改善まで担える優秀な成分。
今回はそんなビタミンC誘導体の美白効果を中心に、美肌効果や副作用についてまで詳細に解説していきます。
効率的に本来の肌の白さを取り戻したい方は、ぜひご一読ください。
【この記事でわかること】
- ビタミンC誘導体の美白効果と仕組み
- ニキビ予防、シワ対策…ビタミンC誘導体の美白以外の美肌効果
- ビタミンC誘導体に副作用はある？使用前に知るべき注意点
- ビタミンC誘導体を取り入れるなら朝？夜？効率的な使い方
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ビタミンC誘導体の美白効果とは？
ビタミンC誘導体とは、ビタミンC(L-アスコルビン酸)に他の成分※を結合させて誘導体化したもの。
※皮膚科でよく処方されるビタミンC誘導体の1つ”リン酸アスコルビルナトリウム”は、ビタミンCにリン酸基とナトリウムを結合したもの。
メラニン(シミの原因)を活性化させる活性酸素を除去して、皮膚の抗酸化作用を高める美白成分です。
さらにコラーゲン生成を促して、シワ・たるみを防止するアンチエイジング効果もアリ◎
また乾燥肌による皮脂の過剰分泌を抑え、ニキビや毛穴開きを改善してくれます。
もともとビタミンCは「壊れやすく、肌に浸透しにくい」というデメリットを持っていました。
そこで誘導体化＝フィルムのような膜でビタミンCで包んで保護することで、体の奥まで届くようにしたんですね。
体の中に取り込まれたビタミンC誘導体は体内の酵素と反応してビタミンC単体となり、主に肌の褐色化に対する悩みに効果が期待できます。
- 日焼けによるくすみ
- メラニン増加によるシミ
- そばかす
- 炎症による色素沈着
シミなどの部分的な改善だけでなく、肌全体に使うことでメラニン増加によるシミやくすみが取れて明るい印象に◎
ここからは、ビタミンC誘導体が肌を美白へ導く3つの作用をご紹介します。
①メラニン生成を抑制（シミ予防）
ビタミンC誘導体は、メラニン生成をサポートをする”チロシナーゼ酵素”を抑制する働きがあります。
チロシナーゼは、シミや日焼けの元であるメラニンを生成するのに必要不可欠。
ビタミンC誘導体はこのチロシナーゼ酵素の働きを抑制し、これからできる日焼け・しみを予防するのです。
②メラニンを還元（シミ改善）
ビタミンC誘導体はメラニンを還元(=無色化)する作用もあります。
メラニンは元々チロシンという淡色の物質。
ビタミンC誘導体はこうして濃色になったメラニンやドーパキノンを淡色の状態へ還元。
つまり日焼けやシミを薄色の状態へ戻す効果が期待できるのです。
③ターンオーバーを正常化（シミ改善）
ビタミンC誘導体には肌のターンオーバーを促進することで、角質に沈着したメラニンを垢として押し出す働きも。
ターンオーバーが正常な肌は28日～56日ほどで古い角質が排出されますが、この周期が乱れているといつまで経ってもシミや色素沈着が改善されません。
ビタミンC誘導体はこのターンオーバーを正常化することで、シミを薄くする効果が期待されています。
美白以外にも！ビタミンC誘導体の美肌効果3つ
ビタミンC誘導体には肌を白へ導く以外の作用もあります。
ビタミンC誘導体の3つの美肌効果
- 皮脂分泌を抑える
- 抗酸化作用
- コラーゲン生成サポート
ビタミンC誘導体によって、肌のどんな悩みを解決できるか見ていきましょう。
①ニキビ肌の予防・改善
ビタミンC誘導体には、過剰な皮脂を抑えてニキビを予防・改善する効果があります。
ニキビができる主な原因は、出過ぎた皮脂が毛穴に詰まること。
ビタミンC誘導体を肌に塗ることで、皮脂の分泌を抑えてニキビを予防してくれます。
さらに、できてしまったニキビを改善する効果もアリ◎
今あるニキビをケアしながら、これからできるニキビも予防できる一石二鳥な役割があるんですね。
②開き毛穴・オイリー肌の改善
①でも紹介した”ビタミンC誘導体の皮脂を抑える働き”には、開き毛穴・オイリー肌を予防、改善する効果もあります。
オイリー肌や開き毛穴やの大きな原因は、肌の乾燥。
肌が乾燥していると、毛穴の奥にある皮脂腺が過剰に皮脂を排出して潤いを保とうとします。
これがオイリー肌の原因になり、皮脂が毛穴に詰まることで毛穴開きに繋がってしまうんですね。
ビタミンC誘導体は肌の皮脂油を抑制して、毛穴を引き締めて皮脂分泌をコントロールしてくれます。
③しわ・たるみの悪化を防止
ビタミンC誘導体には、老化によるしわ・たるみの悪化を食い止める効果も期待できます。
これはビタミンC誘導体の持つ抗酸化作用とコラーゲン生成のおかげ。
- 抗酸化作用：活性酸素※を除去し、肌老化を遅らせる
- コラーゲン生成：コラーゲンの生成を促す
※活性酸素とは「ものを酸化(サビること)させる力」が活発な酸素のこと
特にコラーゲンは元々私たちの肌の奥に存在していて、細胞と細胞をつなぐ肌の土台のようなもの。
ビタミンC誘導体を肌に取り入れることで、肌を支えるコラーゲン量を保ってシワ・たるみを予防してくれます。
ビタミンC誘導体の副作用(注意点)
美白にも美肌にも欠かせないビタミンC誘導体ですが、知っておくべき注意点もあります。
とはいえ、”副作用”と呼ぶほど危険なモノではないので安心してくださいね。
ただし、これからビタミンC誘導体を使おうと考えている方はしっかり目を通しておきましょう。
まれに肌荒れ・赤みが生じる
敏感肌の方や、ビタミンC誘導体が肌に合わない人は使用によって肌が荒れたり、赤みが出たりします。
肌荒れや赤みが出なかったとしても、ピリピリしたり違和感を感じたらその商品の使用を中止してください。
敏感肌など肌が弱い人は、工夫してビタミンC誘導体を使うといいでしょう。
- より濃度の低いビタミンC誘導体を使う
- 刺激の低い両親和性ビタミンC誘導体を使う
- クリームなどで保湿してから使う
濃度の低いビタミンC誘導体の化粧品が見つからなかった場合は、精製水などで薄めて使うと刺激を抑えられますよ。
単体だと肌が乾燥しやすい
ビタミンC誘導体のみの使用だと、皮脂分泌を抑える作用によって肌が乾燥してしまうことがあります。
ビタミンC誘導体を使う時は、かならず保湿剤も一緒に使用してください。
また水溶性ビタミンC誘導体は肌が乾燥しやすいので、もともと乾燥肌の方には油溶性ビタミンC誘導体がおすすめ。
油に溶けやすく、クリームなどの油ベースの化粧品に配合されている場合が多いです。
ビタミンC誘導体を使うときに気になるQ＆A
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Q1.あまり美白効果を感じない時はどうすれば？
ビタミンC誘導体を3ヶ月以上使用してもなかなか美白効果を実感できない場合、濃度を上げてみるといいでしょう。
市販されているビタミンC配合化粧品の濃度は1%程度なので、人によってはなかなか効果を感じられないことも…。
皮膚科や美容クリニックでは、肌状態に合わせて10%程度までビタミンC誘導体ローションを処方してくれますよ。
濃度の高いビタミンC誘導体が肌に合わない敏感肌の方は、両親和性ビタミンC誘導体がおすすめ。
水にも油にも溶ける性質を持つ両親和性ビタミンC誘導体は肌への浸透率が高く、肌内部にたくさんのビタミンCを届けることができます。
Q.2ビタミンC誘導体はイオン導入できる？
ビタミンC誘導体は、イオン導入器を使うことでイオン導入できます。
クリニックではなく個人で行う場合は、イオン導入専用の化粧品か、ビタミンC誘導体と精製水などで作られたシンプルな化粧品を使うと良いでしょう。
市販の化粧品には界面活性剤・防腐剤・香料などが含まれており、イオン導入で肌の内部まで入り込むと炎症が起きる危険性があります。
Q.3ビタミンC誘導体は朝に塗ると日焼けする？
ビタミンC誘導体を朝に使用しても、”塗ったところが日に焼けやすくなる”ということはありません。
そのため朝・夜問わず肌に使用しても問題ありません。
ただしピュアビタミンや純粋ビタミンと表記された化粧品は、朝に使用しないでください。
というのも、純粋なビタミンCには光毒性を持つソラレンという成分が含まれています。
肌に摂りこむと紫外線の感受性が高まって、肌が日に焼けやすくなってしまうからです。
ちなみに体内摂取でも影響があるので、強い日差しを浴びる日はレモンやリンゴなどビタミンCを豊富に含む食品を控えるのをおすすめします。
Q.4ビタミンC誘導体はどのくらいの濃度がいいの？
ビタミンC誘導体の美白効果を実感しやすいのは3%から。
ただ3ヶ月ほど3%程度のビタミンC誘導体を使って、下記のような不都合が起きたら濃度を変えるのをおすすめします。
- 効果を感じない
- 刺激を感じる
ただ濃度が10%以上になると、ただ刺激が強くなるだけであまり効果に差は出ないという報告もあります。
低濃度から少しずつ自分に合う濃度を探していくのがベターです。
Q.5一番効果のあるビタミンC誘導体の種類は？
一番効果が高い(肌への吸収率が高い)ビタミンC誘導体は、両親媒性ビタミンC誘導体です。
ビタミンC誘導体には水溶性・油溶性・両親媒性の3種類あります。
- 水溶性ビタミンC誘導体⇒ピュアビタミンCの約8倍
- 油溶性ビタミンC誘導体⇒ピュアビタミンCの約20倍
- 両親媒性ビタミンC誘導体⇒ピュアビタミンCの約100倍
上記の通り、種類によって効果の大きさは変わり、両親媒性が1番効果が高くなります。
ただ両親媒性ビタミンC誘導体は劣化しやすく、1か月ほどで効果が低下するため長期保存に向かないのがデメリット。
フラーレンと一緒に摂取するなど、工夫するのが大切です。
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また、油溶性の方が油溶性ビタミンC誘導体を使うと肌がベタついたりするように、自分の肌質に合ったビタミンC誘導体を使うことが大切ですよ。
ビタミンC誘導体は、美白効果をはじめとして様々な肌悩みに効果があるということが分かりました。
- シミを薄くする・シミを予防する
- ターンオーバーを正常化する
- 皮脂量を調整してニキビ・毛穴開き・オイリー肌を改善する
- しわ・たるみの悪化を防止する（抗酸化作用・コラーゲン生成）
従来のビタミンCよりも効果が出やすいのがうれしいポイントですね。
ビタミンC誘導体は化粧水などの美容化粧品で手軽に取り入れられるので、デイリーづかいで肌悩みのない白肌を目指しましょう！
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