「日焼け止めってどう選べばいいの?」
「いろんな種類がありすぎてよく分からない…」
日焼け止めを選びたいけど、様々な種類の中から何を選べば良いのか分からない方も多いでしょう。
本記事では、日焼け止めの効果について解説したのち選び方について解説していきます。
- 【UV対策のキホン】日焼け止め選びのポイント3つ
- 【肌質・使用タイミング別で選ぶ】日焼け止め4タイプ
肌トラブルや肌老化を防ぐためにも、男性・女性問わず日焼け止めは必須アイテム。
自分に合った日焼け止めを選んで、紫外線をしっかりガードしましょう^^
Contents
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【UV対策のキホン】日焼け止めの効果はUV-A・UV-Bを防ぐこと!
日焼け止めの効果は、紫外線の1種であるUV-A(A波)とUV-B(B波)を防ぐこと。
この2つの紫外線を無防備に浴びる事は、肌老化・皮膚ガンの原因になります。
日焼け止めを塗ることで、紫外線を防止して皮膚組織の破壊(皮膚ガンの原因)や、肌老化を予防する効果があります。
へアレスマウスを用いた試験では,UVB を繰り返し長期間照射することで生じる真皮組織の破壊が,SPF15のサンスクリーン剤塗布で防げることが報告されている8)。また同じくヘアレスマウスに UVA を長期間照射することで起こる皮膚の黄ばみの増加,角層水分低下,皮膚の厚みの増加,弾力性の低下などが,UVA 防御サンスクリーン剤を塗布することで予防できることが報告されている9)
ここからは、UV-AとUV-Bについて詳しく解説していきます。
UV-A(A波)とは?
UV-Aは、地表に届く全紫外線のうち約95%を占めています。
エネルギーは弱めですが、波長が長いのが特徴。
波長が長いので雲や窓ガラスを通り抜け、曇りの日の室内にも降り注いでいます。
UV-Aは肌のハリや弾力を生むコラーゲンやエラスチンを作り出す細胞に損傷を与えるので、シミやシワの原因になります。
UV-B(B波)とは?
UV-Bは、全紫外線のうち約5%を占めています。
エネルギーが強く、波長は短めなのが特徴。
波長が短いので雲や壁を通り抜けにくく、直射日光を避けるだけである程度は防御可能です。
UV-Bは肌が真っ赤に焼ける日焼け(サンバーン)の原因になったり、皮膚ガンの原因となります。
【UV対策のキホン】日焼け止め選びのポイントを3つご紹介
ここからは、日焼け止めを選ぶうえでの基準になる3つのポイントについて解説していきます。
↓タップすると説明までスクロールします↓
項目ごとに、紫外線におけるより詳しい説明や、成分などにも触れていくのでぜひチェックしてみてください。
1.SPF/PAについて
日焼け止めに表示されたSPFとPAは、紫外線に対する防御力を示したもの。
《SPF/PAの違い》
- SPF:「数値」が大きいほどUV−Bに対する防止力が高い
主に日焼けによる赤い炎症(サンバーン)を防ぐ - PA:「+」が多いほどUV-Aに対する防止力が高い
主に日焼けによるシミやシワを防ぐ
どちらも、数値が高ければ高いほど紫外線から身を守る効果がありますが日焼け止め自体の刺激が強めになります。
日焼け止めは数値の高さだけで選ばず、長時間外に出る場合は数値が高めのもの、少しの散歩なら数値が低めのもの…など、自分の肌状態や用途によって使い分けると良いでしょう。
2.ウォータープルーフについて
ウォータープルーフとは、耐水性のこと。
普通の日焼け止めは水に濡れると落ちてしまいますが、ウォータープルーフ機能のある日焼け止めは水を弾いてくれるので海水浴などの水遊びや、汗をかきやすい夏にとても活躍してくれます。
ただし、ウォータープルーフの日焼け止めには「皮膜形成剤」が配合されています。
この、「皮膜形成剤」は肌に薄い膜を作ることで水分を弾く作用があり、クレンジング剤を使わないと落とす事ができません。
うっかり落とし忘れてしまうと、毛穴が詰まってニキビなどの肌トラブルの原因になるので注意しましょう。
「皮膜形成剤」には、水にも油にも溶けない性質を持つシリコーン系のポリマー※が使われています。
※ポリマーとは、ものが沢山くっついている状態のことを指す
シリコーンは、柔らかいまな板やヘラなどのキッチン用品、コンタクトレンズにも使われている物質です。
3.「ケミカル」と「ノンケミカル」について
日焼け止めには、「ケミカル」と「ノンケミカル」があります。
紫外線を防御するにあたって、化学反応を起こすものをケミカル、起こさないものをノンケミカルと呼びます。
ちなみに、敏感肌の方がケミカルタイプの日焼け止めを使用すると、肌荒れの原因となる場合が。
これはケミカルが肌の上で化学反応を起こして熱※を発することでの刺激が原因です。
※熱く感じるほどの熱ではありません
敏感肌の方は、ケミカルフリー・紫外線吸収剤不使用の文字を目印に日焼け止めを選ぶと良いでしょう。
【ケミカルの成分】
紫外線吸収剤とは?
ケミカルタイプの日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤は、その名の通り「紫外線を吸収する」ことで紫外線が肌内部へ入るのを防ぎます。
紫外線を吸収する際に熱エネルギーが発生するため、敏感肌の方はチクチクした刺激を感じたり赤み・湿疹などを起こす可能性があるのです。
ただし、紫外線吸収剤を使用した日焼け止めはなめらかなテクスチャーで、白浮きが起こらないので使用者には好まれます。
【ノンケミカルの成分】
紫外線反射剤(散乱剤)とは?
ノンケミカルの日焼け止めに含まれる紫外線反射剤(散乱剤)は、その名の通り「紫外線を反射する」ことで紫外線の影響を防ぎます。
肌への刺激は少ないですが、沈殿しやすいのでよく振って分散させる必要があります。
紫外線反射剤(散乱剤)は、分子が大きいため塗った際に肌と馴染まず「白浮き」してしまうことも。
ただし、薬剤をとても小さい粒子にすることで白浮きを軽減したものも販売されています。
【肌質・使用タイミング別で選ぶ】日焼け止め4タイプをご紹介
ここでは、肌質・使用タイミング別にオススメできる日焼け止めを4タイプ紹介します。
↓タップすると説明までスクロールします↓
タイプ | 場面 | オススメできる人 | デメリット |
---|---|---|---|
ジェルタイプ | お出かけ前 | べた付きが気になる方 | 肌が敏感だと刺激になる |
ミルクタイプ | お出かけ前 | 敏感肌の方 | 汗・水で落ちやすい |
スプレータイプ | 外出先 | 塗り直しにくい場所にも塗れる | 塗りムラができやすい |
パウダータイプ | 外出先 | 化粧直しでUVケアしたい方 | 塗りムラができやすい |
自分の肌質や使うタイミングによって、使う日焼け止めは変えましょう。
【脂性肌には…】
ジェルタイプ
ジェルタイプの日焼け止めは、いわゆるオイリー肌や脂性肌の方にピッタリ。
ほとんどのジェルタイプは透明で、伸びが良くさっぱりとした使用感なのでべた付きません。
ただし、この伸びの良くさっぱりとした使用感は紫外線吸収剤によって作られている場合がほとんど。
敏感肌の方は、この紫外線吸収剤が肌への刺激になる場合があるため注意してください。
ジェルタイプのさっぱりとした使用感は、主にゲル化剤によって作られています。
ゲル化剤とは、果汁などの液体をゼリー状に固める作用のある成分のこと。
身近なゲル化剤は、ゼリーを作るうえで必要なゼラチンや寒天などが挙げられます。
化粧品に含まれるゲル化剤は、ポリアクリル酸Na、アクリロイルジメチルタウリンNaなどがありますよ。
【乾燥・敏感肌には…】
ミルクタイプ
ミルクタイプの日焼け止めは、乾燥・敏感肌の方にピッタリ。
保湿成分が多めに含まれておりケミカルフリー、つまり紫外線反射剤(散乱剤)を使用していることが多いので肌にやさしいです。
※ミルクタイプの日焼け止めすべてがケミカルフリーだとは限りません
また、化粧下地としても使うことができる商品もあり、朝のメイク時間短縮に繋がりますよ。
ミルクタイプの日焼け止めのしっとりとしたテクスチャーは、乳化剤によって作られています。
乳化剤とは、水と油のように分離してしまう成分同士を混ざらせる作用を持つ成分。
日焼け止めに含まれる乳化剤は、主にPEG-10ジメチコン、ステアリン酸ソルビタンなどがあります。
【外出先で使いたいのは…】
スプレータイプ
スプレータイプの日焼け止めは、外出先のUVケアにピッタリ。
外出先で日焼け止めを塗りなおしたい時、メイク崩れを気にせず使うことができるのが強みです。
腕や足にはもちろん、手が届きにくい背中や髪の毛※にも使用することができます。
※頭髪に使用できると表示されていないものは髪の毛に使わないでください。
ただし、スプレータイプはムラになりやすいというデメリットも。
使用の際は、良く振ってから10~15cm程度離して噴射し、手でよく馴染ませて使いましょう。
スプレータイプの日焼け止めは、日焼け止め液を噴射する際にLPガスが使われています。
LPガスとは「Liquefied Petroleum Gas」の略称で、液化石油ガスとも呼ばれるものです。
人体に害を与えるような毒性はないLPガスですが、大量に吸引すると酸欠状態を引き起こします。
スプレータイプの日焼け止めを使う際には、口や鼻から吸い込まないように気を付けましょう。
また、ガスは可燃性なので火の近くや、真夏の車内など熱くなるところに放置してはいけませんよ。
【外出先で使いたいのは…】
ファンデ・パウダータイプ
ファンデ・パウダータイプの日焼け止めは、外出先のUVケアにピッタリ。
化粧直しの際は、パウダータイプの日焼け止めを使うだけで化粧を崩さず簡単にUVケアできます。
顔のテカリや皮脂を目立たなくしてくれるのも、パウダータイプの日焼け止めのメリットですよ。
ファンデーションやパウダーは主にタルクを基材に作られています。
タルクとは滑石という鉱石を粉砕して作られる白っぽい粉末のことで、滑らかで脂肪感に富んだ物質。
タルクには紫外線を防御する力はありませんが、ここに
- 酸化チタン:安定性が高く敏感肌向け・白みが強い
- 酸化亜鉛:紫外線防御力が強い
といった、紫外線”散乱剤”が含まれることで紫外線を防御します。
※金属アレルギーの方は合わない場合も
【Q&A】日焼け止めを選ぶうえでのギモンを解消します
Q1.髪の毛をUVケアしたい場合はどの日焼け止めを使えば?
髪の毛をUVケアしたい場合は、ミルクタイプやスプレータイプの毛髪専用のUVケア商品があります。
《2つの日焼け止めのメリット》
- ミルクタイプ:髪の毛に栄養を与え、指通りをよくする機能を持つところ
- スプレータイプ:髪の毛のセットを崩さずにサッと紫外線対策ができるところ
髪の表面を覆っているキューティクルが紫外線ダメージを受けると、赤っぽく変色したりパサついてしまいます。
髪の毛にもしっかりUVケアを行うことで、ツヤのあるまとまった髪の毛を保つことができますよ。
Q2.日焼け止めの成分って?
日焼け止めに含まれる成分は、大きく分けて3つに分けることができます。
- 基材:水や油など、日焼け止めのベースとなるもの
- 紫外線を防ぐ成分:紫外線吸収剤や紫外線散乱剤
- その他:保湿成分や・塗り心地を良くするための添加物
この他にも、化粧品会社によっては香料や美容成分などが配合されている場合があります。
Q3.赤ちゃんの日焼け止めってどう選べば?
赤ちゃんは大人と比べて肌が弱く、日焼け止めが負担になってしまうので日焼け止めを選ぶ際は以下の3点を参考にしてください。
- お湯でしっかり落とせるもの
⇒ウォータープルーフを避ける - SPF20、PA++くらいのもの
- ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用のもの)
赤ちゃんに日焼け止めを使うのは、生後6か月を過ぎてからを目安にしましょう。
というのも、日本で日焼け止めの使用試験が報告されているのが、平均して生後6ヶ月以降の赤ちゃんだから。
(参考:ハピコワクリニック五反田 【小児科】子どもの紫外線対策〜日焼け止めの使い方〜)
まだ未熟な赤ちゃんに、何か悪影響があってはいけないので6か月未満は帽子、サンシェードなどで対策してください。
日焼け止めは、自分の肌質や目的に合わせて選ぶと良いことが分かりました。
最後にもう一度、日焼け止めの選び方についておさらいしましょう。
日焼け止め選びのポイント
- SPF/PAの高さ
⇒高いほど肌への負担は大きい - ウォータープルーフ(耐水性)
⇒必ずクレンジングで落とす - ケミカルとノンケミカル
⇒ケミカルは肌に負担をかける場合がある
日焼け止め4タイプ
- ジェルタイプ
⇒脂性肌にオススメ - ミルクタイプ
⇒乾燥肌にオススメ - スプレータイプ
⇒外出先のUVケアにオススメ - ファンデ・パウダータイプ
⇒外出先のUVケアにオススメ
かしこく日焼け止めを選んで、紫外線をしっかりガードしましょう!
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