エラグ酸とは食べ物に含まれるポリフェノールの一種。
シミや肝斑といった色素沈着トラブルの改善や、肌の老化を抑える働きから美白化粧品の有効成分に選ばれています。
また美容液だけなく、
- 糖尿病予防
- 抗がん作用
- コレステロールの抑制
といった効果から、サプリメントにも配合されている成分です。
今回はそんなエラグ酸の詳しい効果と副作用の有無を解説。
特に「シミや肝斑を少しでも早く解消したい」という女性には、エラグ酸がおすすめです。
Contents
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エラグ酸とは?自然界の天然のポリフェノールのこと
冒頭でもお伝えしたとおりエラグ酸とは天然ポリフェノールの一種で、
- ザクロ
- いちご
- ラズベリー
といった野菜やフルーツに含まれています。
植物がつくり出す成分で、人工的に改良された成分ではありません。
ポリフェノールによる美白効果が高いことから、1996年に厚生労働省から美白成分として認可(※)されました。
(※参考:秋葉原フロンティアクリニック)
また糖尿病治療やがん治療にも効果的なことから、医療の現場でも活躍しています。
【化粧品として】エラグ酸配合化粧品の効果・作用
エラグ酸の効果は「化粧品で塗るか」「サプリや薬で服用するか」で効果が異なります。
美白化粧品による効果が以下の2つです。
- 色素沈着改善による美白効果
- 肌の老化防止
ここでは化粧品として外側からエラグ酸を取り入れた場合について、それぞれの作用を解説していきます。
【美容効果①】シミやくすみを解消して美白に導く
エラグ酸には色素沈着の原因物質を抑えて、本来の素肌に近づける効果があります。
そもそも紫外線や刺激をうけると、肌のなかで色素をつくる「チロシナーゼ」という物質が活性化。
エラグ酸はチロシナーゼの原動力の部分を取り除くことができるので、シミやくすみの原因を根本から解消できます。
エラグ酸を有効成分とした製剤の実験でも、肝斑の改善効果が73%以上も確認されました。
肝斑では73.3%(11/15), 炎症後色素沈着では95号8%(23/24), 雀卵斑では33.3%(6/18), 老人性色素斑69.2%(9/13) で, 雀卵斑以外は使用1ヵ月で有意に改善効果が現れた。
(出典:J-STAGE「色素沈着症に対するエラグ酸配合製剤の有用性評価」)
実験からわかるようにエラグ酸は肝斑だけでなく、ニキビ跡や湿疹後の色素沈着にもアプローチ。
肌トラブルによる治しにくいシミも改善できるのも、エラグ酸の魅力の一つです。
【美容効果②】肌の老化防止で若々しさをキープ
エラグ酸はポリフェノールの一種なので、ポリフェノール特有の抗酸化作用もあります。
(ポリフェノールは抗酸化作用でメジャーな成分です。)
抗酸化作用は、簡単に説明すると「カラダの老化を抑える」効果。
そもそも人のカラダの細胞も鉄と同じように時間とともにサビていきます。
肌細胞もサビて衰えるので、
- シワ
- シミ
- 肌荒れ
- 肌のたるみ
といった年齢による肌トラブルが起こるんですね。
エラグ酸はカラダの“サビ”の原因物質を除去する働きがあるので、化粧品で塗り込むことで若々しい肌をキープできます。
【服用の薬として】エラグ酸の服用による効果・作用
エラグ酸は美容効果だけでなく、冒頭でもお伝えしたように服用によって糖尿病やガンにも効果があると認められています。
(参考:単球挙動解析によるエラグ酸の抗動脈硬化作用の細胞工学的検証)
【服用効果①】抗癌作用・ガン予防
エラグ酸にはがん細胞の増殖を抑える効果があるので、抗がん・ガン予防ができます。
(参考文献:エラグ酸処理した癌細胞におけるp53 / p21(WAF1 / CIP1)発現とG1停止およびアポトーシスにおけるその可能な役割)
特にエラグ酸を含むイチゴの発がん予防の研究は多く、
- ガンによる食道腫瘍を抑える
- 肺がん・子宮頸がん細胞に対する抗がん活性
- 肝臓がん細胞の増殖を抑える
このような研究結果も報告されています。
【服用効果②】中性脂肪を抑えるダイエット効果
エラグ酸には中性脂肪やコレステロールを抑える効果から、ダイエットサプリなどに利用されています。
特に「アフリカンマンゴノキ」というマンゴーから抽出されるエラグ酸は効果が高く、
- 中性脂肪になる脂肪酸の分解
- 中性脂肪の合成を抑制
といった2つの作用でカラダの中性脂肪を低下させます。
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中性脂肪のもとになる“脂肪酸”を積極的に分解してエネルギーに変えてくれるので、脂肪燃焼に欠かせない成分です。
さらに脳梗塞や心筋梗塞の原因になる「悪玉コレステロール(LDL)」も分解してくれるので、動脈硬化の予防にもつながります。
【服用効果③】糖尿病の予防・症状緩和
糖尿病は血糖値を下げるインスリンの分泌を邪魔する「レジスチン」の分泌も原因の一つ。
エラグ酸には、糖尿病の原因であるレジスチンの分泌を抑える効果があると報告されました。
(参考文献:アメリカ国立医学図書館 国立衛生研究所)
エラグ酸でレジスチンの分泌を抑えることで、血糖値を下げるインスリン分泌が正常化。
原因物質を抑えられるので、糖尿病予防や糖尿病の症状緩和が期待できます。
【美白効果までの期間】エラグ酸は1ヵ月以内で実感できることも
エラグ酸を有効成分とする美容液・クリームで、美白効果が表れるまでの期間は早ければ1ヵ月以内。
個人差があるものの、2ヵ月以内には多数の方が効果を実感したという報告があります。
【効果発現期間】 | 肝斑 (15人中) | 炎症後色素沈着 (24人中) | 雀卵斑 (18人中) | 老人性色素斑 (13人中) |
---|---|---|---|---|
1ヵ月以内 | 9人 | 14人 | 2人 | 5人 |
1~2ヵ月以内 | 2人 | 9人 | 2人 | 3人 |
2~3ヵ月以内 | 0人 | 0人 | 2人 | 1人 |
合計 | 11人 | 23人 | 6人 | 9人 |
(出典:J-STAGE「色素沈着症に対するエラグ酸配合製剤の有用性評価」)
上記表から分かるとおり、半数以上の方が最大3ヵ月以内に色素沈着トラブルが改善されています。
多少のシミやくすみ程度なら1ヵ月以内で症状改善が期待できるので、エラグ酸の美白効果は「ハイドロキノン」「ビタミンC誘導体」と肩を並べるほどです。
【副作用】エラグ酸に白斑などの危険性はない
植物から抽出される天然成分のエラグ酸ですが、エラグ酸を用いた実験では副作用は“全く”認められませんでした。
悪化や周辺部の脱色等の重大な副作用は全く認められなかった。
(出典:J-STAGE「色素沈着症に対するエラグ酸配合製剤の有用性評価」)
また肌がまばらに白くなる「白斑」の心配もないと報告されています。
そもそも白斑は、黒い色素をつくる“メラノサイト”という物質が喪失することが原因。
エラグ酸はメラノサイトを破壊するのではなく、メラノサイト内で色素を作っている部分(チロシナーゼ)の働きを抑えるだけです。
※)例えるなら色素をつくるメラノサイトが「工場」、チロシナーゼが「工場員」というイメージ。
工場が人員不足にると生産性が下がるように、色素の生成も下がるというわけです。
天然成分ということもあり、肌に直接塗る化粧品でも安全に使うことができます。
サプリなどの場合はアレルギーに注意
エラグ酸には「抗菌作用」があり、化粧品などで塗るなら皮膚のアレルギー物質を抑えてくれます。
しかしアプリなどで服用する場合は、野菜や果物から抽出した成分でもあるのでアレルギーに注意してください。
エラグ酸サプリで特に多く用いられる果物が、
- ザクロ
- アフリカンマンゴノキ
といったフルーツなので、アレルギー症状の発症も否めません。
果物にアレルゲンを持っている方は、服用前に一度医師に相談することをおすすめします。
美白の有効成分として益々期待されるであろう「エラグ酸」。
有数の美白成分に負けず劣らずの効果があり、中でも美白効果は早ければ1ヵ月以内に発現するほど強力でした。
美容効果以外にもヘルスサポートとしての一面もあり、様々なシーンで活躍する成分です。
◎エラグ酸の効果
- シミ・肝斑解消などの美白効果(化粧品)
- 肌の老化防止(化粧品)
- 抗癌作用・ガン予防(服用)
- 中性脂肪を下げる(服用)
- 糖尿病の予防・緩和(服用)
◎美白効果実感までの期間
- 肝斑であれば早ければ1ヵ月以内
◎副作用について
- 化粧品では副作用は全く認められず
- 服用の場合はアレルギーに注意
化粧品では美白効果以外にもアンチエイジング効果もあるので、あなたの素肌もハリのある若々しさを取り戻せます。
美容効果と安全性のバランスが取れた美容成分を求める方は、エラグ酸を主成分にした商品をチェックしてみてください^^
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