ハンドクリームやボディークリームには、「尿素配合!」とよく記載されていますよね。
ですが尿素の正体や詳しい効果はイマイチ知らない…という方も多いと思います。
尿素とは、その名の通り尿に含まれる化合物のこと。
高い保湿作用があることから、保湿クリームによく配合されているんです◎
ただし尿素は使い方を間違えると、ヒリヒリとした刺激を感じることも…。
本記事では尿素の効果やどういう肌状態で使うべきかを解説しているので、使う前に一度目を通しておきましょう!
尿素でケアすれば、治りにくい“皮膚が硬くなる乾燥肌”もしっとり肌に生まれかわりますよ◎
Contents
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美容クリームに配合されている「尿素」とは?尿から抽出してるの?
冒頭でもお伝えした通り、尿素とはヒトなどの哺乳類の尿に含まれる化合物のこと。
天然保湿成分の一つで、水に馴染みやすい性質から保湿クリームなどをメインに美容アイテムに応用されています。
とはいえ、尿に含まれる成分…と言われると、あまり良い印象がありませんよね。
しかし美容クリームなどに含まれる尿素は、窒素・二酸化炭素・アンモニアなどを合成したもの。
動物の尿から抽出したものではないので、抵抗なく使えますよ◎
またもともと皮膚組織にある成分なので、毒素が極めて少ないのも特徴です。
尿素が乾燥肌に効果的な2つの仕組み!
尿素の保湿効果は、単に“肌にうるおいを与える”という保湿成分ではありません。
よく耳にする「直接うつおいを与える」保湿成分と違った仕組みで、乾燥肌にアプローチしてくれます。
- 硬くなった角質を除去して化粧水を浸透しやすくする
- 皮膚のなかの水分をつかまえて潤いを保つ
まずは尿素が固まった角質を分解して除去。
保湿液を浸透しやすくした後は、浸透した水分をキャッチして肌の乾燥を防いでくれます。
このように尿素は化粧水を浸透しやすくするだけでなく、水分キープまで担ってくれるんですね。
ここからは、もっと詳しく尿素の保湿効果について見ていきましょう◎
【仕組み①】硬くなった角質を除去!化粧水を浸透しやすくする
尿素はゴワついて硬くなった古い角質を分解して溶かす働きがあります。
尿素の働きには保湿機能とともに、タンパク質を分解する働きがあります。角質はケラチンというタンパク質なので、角質を分解していく作用が働くわけです。
(出典:NIPRO)
尿素は、角質をつくるタンパク質を分解。
次第に硬くなった角質が無くなってくるので、化粧水や乳液がジワーッと浸透しやすくなるんですね◎
乾燥でカサついた角質は、皮膚の中がスカスカの状態。
すぐに蒸発して水分が逃げていくので、保湿液を塗り込んでも意味がありません。
つまり角質が硬くなるタイプの乾燥肌は、まずは固まった角質の除去が最優先です。
尿素は余分な皮膚の角質を取り除いてくれるので、ツルツルの素肌を取り戻せるはずですよ。
【仕組み②】肌の水分をキャッチして潤いを保つ◎
尿素が乾燥肌にアプローチする、もう一つの作用が「水分と結びつきやすい」こと。
尿素は水となじみやすい性質があり、クリームなどで塗り込むことで皮膚の中の水分をキャッチします◎
水分が蒸発する前につかまえるので、肌の水分量がアップするというわけです。
研究でも、尿素が水分と結合して水分量がアップする効果は実証済み。
この水分量の増加は角質切片中に浸透した尿素量の増加に比例し, 尿素と結合した水の増加によるものであることが明らかとなつた。
(出典:尿素溶液と魚鱗癬角質)
さらに前述したように、尿素は固まった角質を分解してくれます。
ただ化粧水を浸透しやすくするだけでなく、補充した水分もキャッチして潤いを保ってくれるんですね。
尿素配合のクリームや美容液でスキンケアすれば、ずーっとしっとり肌をキープできますよ。
尿素配合の美容品を使うべき肌状態
ここまでお伝えしてきたように、尿素は角質を除去して乾燥肌をケアします。
そのため尿素配合の保湿クリームは、角質がゴワゴワした乾燥状態の肌に使うのが効果的です!
たとえば、
- ひじ
- ひざ
- 足のかかと
といった部分は角質が乾燥して硬くなりやすいですよね。
こういった部分は通常の保湿クリームではなく、尿素配合のものを選ぶのがオススメです。
「ひび割れや軽度の乾燥肌」には尿素は不向き
尿素は保湿効果の高い成分ですが、
- 粉を拭くような軽度の乾燥肌
- ひび割れしている乾燥肌
といった乾燥状態のケアには不向きです。
尿素は硬くなった角質を除去してくれる成分。
角質が硬くなっていない場所に塗り込むと、本来の角質がなくなり未熟な角質が増えてしまいます。
ひび割れた乾燥も、割れた内部は新しい角質がつくられている途中なのでとてもデリケート。
肌がダメージを受けやすくなるので、角質が硬くなっていない場所は通常の保湿クリームを使ってください。
角質が硬い部分も、乾燥が緩和してきたら尿素以外の保湿剤にチェンジするのがベスト。
尿素のはたらきを知って、上手に肌の保湿ケアをしていきましょう。
保湿だけじゃない!尿素によるその他の美容効果2つ
尿素は保湿効果だけでなく、角質除去のはたらきから2つの美容効果を期待できます。
- 肌のターンオーバー正常化
- 肌の黒ずみ解消
肌が乾燥していると、ターンオーバーが乱れる原因になります。
また角質も乾燥で固まると、メラニンが除去されず黒ずみになってしまうことも…。
肌のトーンアップがしたい乾燥肌の方は尿素を取り入れることで、しっとり潤いのある滑らか素肌を取り戻していけるでしょう◎
①古い角質を除去して肌のターンオーバー正常化
尿素が古い角質を除去してくれることで、肌のターンオーバーが正常になりやすくなります。
皮膚を覆っている古い角質が尿素によって剥がれることで、肌の代謝がアップ。
新しい角質が作られやすくなるので、ツルッとハリのある素肌に変わっていきますよ◎
角質層のターンオーバーのサイクルは約2週間。
最低でも2週間は尿素配合の美容アイテムを使って、肌の生まれ変わりを実感してみてください。
②カサカサ肌の「黒ずみ」を解消してくれる
尿素は古い角質を剥がしてくれるので、肌の黒ずみも次第に解消されていきますよ◎
特に角質が硬くなりやすい「ひざ・ひじ」は、黒ずみもできやすいですよね…。
古い角質による黒ずみは、色素沈着の原因物質「メラニン」が角質に溜まっている状態。
このメラニンを除去するのは、なかなかムズかしいです。
尿素ならメラニンが蓄積した角質を除去するだけでなく、肌代謝アップで透明感のある滑らかな素肌をつくれます。
「ヒザやヒジの黒ずみがずっと解消しない…」
このような方は、尿素クリームなどでケアして様子を見てみるといいでしょう◎
尿素の副作用は?肌の状態によって刺激を感じることも…
尿素はもともと皮膚組織にも含まれる天然由来の成分なので、毒性などはほとんどありません。
副作用も極めて少ないので、乾燥で角質が硬くなった部分のケアにも安全に使えます◎
ただし皮膚が炎症を起こしている方は、ピリピリ感を感じる可能性があるので注意してください。
先ほどお伝えしたように、尿素は角質を除去する成分です。
皮膚が炎症を起こしていたり皮膚が薄かったりすると、未熟な角質を分解してかえって肌にダメージを与えてしまいます。
- ニキビなどの炎症を起こしている人
- 敏感肌で肌が荒れやすい人
- 皮膚が薄い小さなお子さん
このような方は、尿素配合率20%以下のクリームや美容液を選んでみてください。
尿素クリームは配合率10%〜20%の商品がほとんど。
配合率20%だと尿素が多いので、肌が弱い方は10%ほどの低い配合率の商品からつかっていきましょう。
尿素の配合率が低くても肌に刺激を感じるなら、尿素の関連商品は控えてくださいね。
尿素ときくと、「アンモニア臭そう」なイメージがあるかもしれません。
しかし保湿クリームなどに配合されている尿素に臭いはありません。
無味・無臭なので、肌に塗ってもニオイや色味が気になることはないですよ◎
なんとなく耳にしたことのある「尿素」。
独自の保湿作用のある天然保湿成分で、多くの美容品につかわれているのも納得ですね。
尿素は特に角質が固まった乾燥肌のケアに効果的◎
硬くなった角質を除去してくれるので、
- 化粧水が浸透しやすくなる
- 皮膚の潤いを保ってくれる
- 肌のターンオーバーが正常になる
- 古い角質による黒ずみが解消される
といった効果から“ツルんとしたしっとり素肌”を取り戻してくれますよ。
ひじや膝などのゴワついた部分は、尿素でアプローチしてみてください!
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