代表的な美容成分のコラーゲンですが、最近ではその効果の真意が問いただされています。
「摂っても意味ない」と言われるコラーゲンですが、最新の研究では皮膚や骨・関節に効果があると分かってきました。
今回はそんなコラーゲンの特徴や効果、正しい摂取方法を研究結果を交えてお伝えします。
- ”コラーゲン商品”は詐欺って言われてるけど実際どうなの?
- どういったコラーゲン化粧品を選ぶべき?
このような方は当ページを一読し、コラーゲンに対する知識を深めていきましょう。
Contents
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コラーゲンとは?体重の約3kgはコラーゲン!
そもそもコラーゲンとはタンパク質の一つで、炭水化物や脂質と並ぶカラダを構成するのに欠かせない成分。
体重50kgの女性に対し約3kgのコラーゲンが含まれているほど、コラーゲンは人体形成に大きく関わっています。
また肌のベースとなる「真皮」の70%〜90%がコラーゲンで作られており、肌にハリや弾力を与えることから美容成分として注目され始めました。
コラーゲンには5つの種類がある
体づくりに欠かせないコラーゲンですが、体内でつくられるコラーゲンには以下の5種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
Ⅰ型コラーゲン | 骨や皮膚をつくり、弾力を与える。皮膚のコラーゲンの90%を占める |
Ⅱ型コラーゲン | 関節や軟骨に含まれる。眼の角膜やガラス体の成分。 |
Ⅲ型コラーゲン | 臓器・血管・子宮などに含まれ、組織に柔軟性を与える。 |
Ⅳ型コラーゲン | 皮膚の表皮と真皮をつなぐ役割がある。 |
Ⅴ型コラーゲ | 血管や胎盤に含まれる |
このように含まれている場所や役割は様々。
美肌に関わるのが「Ⅰ型コラーゲン」で、よく耳にする“肌に弾力を与える”という働きがあります。
また体内でつくられないコラーゲンも化粧品やサプリには配合されており、代表的なものが以下の4つです。
- コラーゲンペプチド
- ゼラチン
- トリペプチドコラーゲン
- アミノ酸混合物
中でも「ゼラチン≒コラーゲン」と認識されがちですが、ゼラチンはコラーゲンと水を長時間加熱したもの。
材料そのものは同じなので、ゼラチンにもコラーゲンに似た性質があります。
コラーゲン量は40歳には半分になっている
肌のハリや弾力維持に必要なコラーゲンですが、年齢とともに減少していく特徴があります。
引用:アロエエステロール研究所
グラフからもわかるように10代〜20代を境に、体内のコラーゲンはどんどん減少。
40代では、20代の半分からそれ以下までコラーゲン量が減ります。
加齢によるコラーゲン減少も肌のたるみの原因の一つなんですね。
コラーゲンの体内生成は年齢とともに衰えて量が減ってしまうので、サプリや化粧品からプラスアルファとして補給が必要です。
コラーゲンは肉や魚からも摂取でき、意識して食べている方も多いはず。
- 豚バラ肉
- 牛すじ
- 手羽先
- 軟骨
- 魚の皮
- フカヒレ
ただし上記のとおり、コラーゲンは高カロリーの食べ物に含まれていることが多いです。
コラーゲン食品ばかりに気を取られていると、栄養が偏ったり肥満の原因になってしまうので気を付けてくださいね。
「コラーゲンは効果ない」は半分ウソで半分ホント
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「コラーゲンサプリや化粧品は効果がない」と世間ではいわれていますが、最近ではこの噂は覆されてきています。
というのも今まではコラーゲンを体外から摂取すると、コラーゲンが消化され“アミノ酸”に分解されるされてきました。
そのためコラーゲンを摂っても体内でコラーゲンとして作用せず、意味がないと言い伝えられてきたんですね。
しかし近年の研究ではコラーゲンは消化後、アミノ酸になるだけでなく「コラーゲンペプチド」にも分解されると発見!
コラーゲンの変性たんぱく質がゼラチンであり、これを酵素などで加水分解したゼラチン加水分解物が「コラーゲンペプチド」とよばれ、機能性食品素材として用いられている。
(出典:コラーゲンペプチドの食品機能性)
「コラーゲンペプチド」は、コラーゲンが高分子化されて小さくなったもの。
コラーゲンの分子は大きいため吸収されにくいですが、ペプチドになることで小さくなり吸収されやすくなります。
とはいえ上記の作用でコラーゲンが増えることはなく、あくまでも“コラーゲン効果をサポートする”だけです。
コラーゲンペプチドに変わっても、コラーゲンとして体内に蓄積されるわけではないことは知っておきましょう。
昨今出回っているコラーゲンサプリや化粧品に配合されているコラーゲンは、すでに「コラーゲンペプチド」になって配合されている商品が多いです。
というのもコラーゲンの分子は大きく、そのまま摂取しても吸収されません。
ペプチドに分解すると分子が小さくなるので、吸収率が高まるからです。
コラーゲン商品を選ぶときは、「コラーゲンペプチド配合」と明記したものを選ぶようにしましょう。
コラーゲン配合サプリ・化粧品の5つの効果
コラーゲンサプリや化粧品の効果の有無を立証したところで、ここからは具体的なコラーゲン商品の効果をご紹介していきます。
コラーゲンは体づくりに必要な成分ゆえに、補給することで様々な役割があります。
その中でも特徴的な美容・健康の効果がこの4つ。
- 肌の潤いを保つ
- 肌にハリと弾力を与える
- 関節や骨を補強する
- 自然なコラーゲン生成を促す
コラーゲンは化粧品で塗ったりサプリで飲んだりと、摂取方法で効果が多少異なります。
化粧品などで補給する場合は、基本的には保湿機能のサポートとしての効果がメイン。
上述でもお伝えした通り、化粧品でコラーゲン補給をしても肌のコラーゲンが増えることはありません。
またコラーゲンは経口摂取(飲む)の方が効果が高いとされているので、可能なら外と内からケアしてあげるのが望ましいです。
①肌の潤いを保つ【塗る・飲む】
コラーゲン配合化粧水や美容液の代表的な効果が「保湿機能アップ」。
コラーゲンには保水作用があるため、化粧水などで皮膚に浸透したコラーゲンは、皮膚の中で水分を保持することで肌を潤すのです。
また服用による摂取でも試験結果が報告されています。
コラーゲンが不足すると肌のカサつきが目立つので、保湿化粧水とあわせてコラーゲン補給も意識していてください。
コラーゲンとヒアルロン酸との違い
コラーゲンのように肌に潤いを与える似た成分に「ヒアルロン酸」があります。
コラーゲンと同様に、皮膚の真皮という層にある成分です。
ただコラーゲンは細胞同士をつなげる役割なのに対し、ヒアルロン酸は“細胞と細胞の間のクッション”という役割なのが主な違い。
ヒアルロン酸はコラーゲンよりも水分保持の機能が高いので、肌への潤いを重視するならヒアルロン酸配合化粧品を選ぶといいでしょう。
②肌にハリと弾力を与える【塗る・飲む】
コラーゲン配合の化粧水や美容クリームによる肌の弾力アップの効果は、肌代謝がよくなることで起こります。
肌内部のコラーゲン量が増えて弾力が増すわけではないんですね。
前述のとおりコラーゲン化粧品によって肌の保湿機能が高まります。
肌が潤うと外部刺激の影響を受けにくくなり肌代謝のサイクルが正常化することで、健康的なハリのある素肌に戻っていく仕組みです。
またサプリをはじめとする食品でコラーゲンを摂取することで、以下のように目尻や頬の弾力がアップしたという結果もあります。
目尻や頬などのたるみが目立ちやすい部分で肌のキメ細かさ回復したので、肌のたるみが気になり始めた方には嬉しい結果ですね。
③関節や骨を補強する【飲む】
コラーゲンは以下のような
- 骨の硬さ
- 関節の柔軟性
といった体づくりにも関わっており、サプリで補給することで丈夫な骨づくりと関節の補強が期待できます。
コラーゲンには骨形成を促す作用があり、サプリなどで摂取すると「新しい骨をつくれ!」と骨代謝を刺激。
同様に軟骨や関節のはたらきにも刺激を与えるので、健康的な骨と関節のクッションを形成するのに効果を発揮します。
関節痛の緩和にも効果が期待されており、ドイツやフランスの病院では関節炎の治療にコラーゲンが用いられているほどです。
※参考:NIPRO
④自然なコラーゲン生成を促す【飲む】
コラーゲンをサプリで摂取しても体内にコラーゲンとして蓄積はされませんが、コラーゲン生成を活性化する作用はあります。
コラーゲン(またはコラーゲンペプチド)は体内にはいると全身に運ばれ、コラーゲンをつくる「繊維芽細胞」という細胞を刺激。
前述の骨づくりの仕組み同様にコラーゲン生成を促すシグナルを出すので、衰えた生成機能にスイッチを入れるイメージです。
この働きにより体内での生成が難しかったコラーゲンが作られ、自然と体内のコラーゲン量が増えていきます。
体の内側から肌のハリと弾力を取り戻せるうえに、化粧品で外からサポートすることで相乗効果を狙えるというわけです。
⑤健康的な髪と爪を取り戻せる【飲む】
コラーゲンは髪や爪などの細かな部分の健康にもアプローチします。
例えばコラーゲンの摂取実験では、
- 髪が太くなった
- 爪の状態を改善できた
といった結果も報告済◎
コラーゲンを経口摂取した場合の作用として、骨関節炎 の症状を緩和する作用、毛髪を太くする作用、ツメの 状態を改善する作用、指の血流量を増加させる作用、 胃潰瘍を予防する作用や血圧下降作用等が報告されて いる。
コラーゲンは頭皮や指の皮膚にも存在しています。
そのためサプリなどの食品で中からサポートすることで、太くコシのある髪や割れにくいツヤのある爪に回復。
特に頭皮の血管はコラーゲンの多い真皮を経由するので、髪の形成にはコラーゲンが欠かせません。
年齢による抜け毛や爪の筋などに悩んでいる方も、コラーゲン補給は一役買ってくれるでしょう。
コラーゲンを効果的に吸収する方法
コラーゲン配合化粧品であれば、毎日のメイク時や入浴後に使えばOKです。
サプリをはじめとするコラーゲン食品を摂取される方は、以下の2つを意識してみてください。
- 就寝前にコラーゲンを摂り22時には就寝する
- ビタミンCと一緒に摂取する
コラーゲン摂取を希望される女性は美肌目的が多いでしょうが、コラーゲンで美肌を狙うなら“肌のゴールデンタイム”までに摂取するのがポイント。
肌のゴールデンタイムは「22時〜深夜2時」とされており、この時間に寝ておくことで肌の生まれ変わりが正常におこなわれます。
ゴールデンタイムまでにコラーゲン成分を摂っておくことで、コラーゲンがじっくり吸収されていくんですね。
またビタミンCはコラーゲン合成に必要な成分。
ビタミンCが不足しているとコラーゲンがたっぷり生成されないので、ビタミンCサプリやドリンクと合わせると効果的です^^
コラーゲンの吸収力を高めても、1日や2日では大きな変化はありません。
コラーゲンは体の細胞に働きかける成分で、人の細胞の生まれ変わりは約28日とされています。
くわえて上述で紹介した数々の実験も4週間以上かけて見出されているので、コラーゲン効果の実感は1ヶ月以上はかかると思っておきましょう。
コラーゲンは副作用やアレルギーに注意
コラーゲンサプリは大量に摂ればいい訳ではなく、過剰摂取をすると肝臓に負担がかかり体調不良で副作用を起こしかねません。
またコラーゲンはタンパク質なので、摂りすぎると体脂肪が増える可能性も・・・!
1日5gが目安摂取量とされているので、摂りすぎないように気をつけましょう。
またコラーゲンは動物性や海洋性など、動物から抽出されたものもあります。
豚・牛・鶏や魚介類のアレルゲンがある方だと、アレルギー反応が出ることも。
特にサプリは経口摂取になるので、使用前に医師に相談してください。
生理中や妊娠中の女性は控えるように
コラーゲンサプリの摂取はアレルギー体質の方だけでなく、
- 生理中の女性
- 妊娠中・授乳中に女性
といった方も使用を控えるか、摂取量を少なくした方がいいでしょう。
コラーゲンは身体構造の30%ほどを占める成分であり、人によっては生理周期などに影響を与えるからです。
コラーゲンドリンクの口コミでも「生理が重くなった」という声があるので、ホルモンバランスが乱れやすい女性は特に気をつけてくださいね。
また妊娠中は体調の変化が著しいので、妊娠中や妊娠後の女性も医師への相談後に摂るようにしましょう。
よく耳にするコラーゲンですが、成分の仕組みや実際の効果を知らない方は多かったのではないでしょうか。
サプリや化粧品のコラーゲンが体内のコラーゲンとして蓄積されることはありませんが、美肌作用やコラーゲン生成を活発にしてくれます。
◎コラーゲンサプリ・化粧品の効果
- 【塗る・飲む】肌の潤いを保つ
- 【塗る・飲む】肌にハリと弾力を与える
- 【飲む】関節や骨を補強する
- 【飲む】自然なコラーゲン生成を促す
- 【飲む】健康的な髪と爪を取り戻せる
コラーゲンは今この瞬間も減少している成分。
過剰摂取の注意して、美肌や健康を支えるコラーゲンを正しく補給していきましょう。
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