アミノ酸=健康に良さそう・美肌になれるなど、”いいコトづくし”なイメージがあるはず。
化粧品をはじめ、サプリやスポーツドリンクに使われているのをよく目にしますよね。
実際にアミノ酸は美容・健康を促進する効果があり、人体にはなくてはならない栄養素です。
- 肌の保湿
- ダイエット作用
- 疲労回復
- 二日酔いの緩和 など
ただ「アミノ酸って一体何?」と聞かれると、イマイチわからない…という人が多いでしょう。
そこで今回は美容・健康の両面から、アミノ酸の効果や副作用について徹底解剖していきます!
さらにアミノ酸が豊富な食べ物や、最大限効果を引き出す摂取タイミングまで紹介。
アミノ酸の本当のパワーを知って、今よりもキレイでアクティブな生活を目指しましょう。
Contents
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アミノ酸とは?健康食品や化粧品に使われる理由
アミノ酸とは、タンパク質を構成する物質。
タンパク質は筋肉や内臓、皮膚、髪など、人体に欠かせない機能を作る成分です。
実にカラダの約20%がタンパク質=アミノ酸で構成されています。
そんなアミノ酸の発見は200年以上も前で、なんと発見元はアスパラガス。
アスパラガスにちなんで、当初は「アスパラギン」と呼ばれていました。
実はアミノ酸はもとから人体に備わっている成分で、「天然保湿因子(NMF)」として肌を保湿しています。
天然保湿因子の役割は、角層の中に水分を蓄えること。
約半分がアミノ酸で出来ているので、角層内にアミノ酸が多い人ほどツヤとハリのある美肌になります。
逆に角層内のアミノ酸が減ってしまうと、肌のうるおいを保てなくなるというわけです。
このように健康・美容両面から欠かせないので、化粧品やサプリにアミノ酸が含まれているんですね。
20種類のアミノ酸がヒトには必要
一言でアミノ酸といっても、自然界には約500種類のアミノ酸が存在しています。
中でもヒトが生きるために必要なアミノ酸は20種類。
特に、必須アミノ酸は食品からしか摂取できないので注意してください。
- 非必須アミノ酸:体内で合成できるアミノ酸で20種類中11種類ある
- 必須アミノ酸:体内で合成できないアミノ酸で20種類中9種類ある
体内で合成される非必須アミノ酸だけに頼っていると、アミノ酸バランスが崩れて良質なタンパク質が合成しにくくなります。
サプリや健康ドリンクでアミノ酸を摂るなら、「必須アミノ酸配合」の製品を選ぶのがベストです。
必須アミノ酸を含んでいる食べ物
必須アミノ酸はサプリや健康食品だけでなく、普段の食事からでも摂取できます。
- 卵
- 鶏肉
- 牛肉
- 豚肉
- 牛乳
- さけ
- 大豆
- じゃがいも
必須アミノ酸は貴重な食品に含まれているわけではなく、牛肉や卵など身近な食品に豊富に含まれています。
タンパク質の多い食品はアミノ酸が豊富ですが、だからといってお肉ばかり食べるのはNG。
上述のとおり必須アミノ酸は9種類あるので、食事が偏っているとアミノ酸バランスも偏ります。
アミノ酸が多い食品をバランスよく取り入れることが、必須アミノ酸を効率よくはたらかせるポイントです。
アミノ酸不足は疲労感や免疫力低下の原因
アミノ酸が不足すると、体に様々な悪影響が出かねません。
- 疲れやすいくなる
- 筋力の低下
- 痩せにくくなる
- 乾燥肌などの肌トラブル
- 気力・思考力の低下
- 免疫力低下による風邪などの発症
後ほど詳しくお伝えしますが、アミノ酸が不足すると筋力低下で疲労感が増大。
エネルギー消費の効率も悪くなるので、痩せにくい体になってしまいます。
また肌のうるおいの素にもなるので、不足すると乾燥によるニキビやアトピー症状を引き起こしかねません。
食事改善やサプリ・ドリンクなどで、しっかり摂取するようにしましょう。
アミノ酸配合の化粧品・トリートメントの効果3つ【美容効果をチェック】
アミノ酸の美容に取り入れたいなら、食べ物だけでなく化粧品やトリートメントを使ってもOK。
以下のような美容効果を期待できます。
- 肌のうるおいを保つ
- コラーゲン生成を促す
- 髪にうるおいを与える
①角層の奥に浸透して肌の潤いを保つ
アミノ酸化粧品を塗布することで、肌の保湿機能の向上が期待できます。
上述の通り角層内のアミノ酸の役割は、天然保湿因子として水分をキープし乾燥を防ぐこと。
肌を潤すだけでなく、肌の水分蒸発もブロックしてくれます。
さらにアミノ酸の分子はコラーゲンの約3000分の1と小さく、角層の深部まで浸透できる特徴もあります。
天然保湿成分を構成するアミノ酸を混合した液を腕に塗って肌の角層水分量を測定したところ、塗ったアミノ酸は角層に浸透して角層の5層目まで達しており、アミノ酸を塗っていない肌と比較して塗布後30分でも10%程度多く水分が保たれていることがわかりました。
(出典:AJINOMOTO)
角層の奥にスーッと浸透するので、「アミノ酸液を塗布して30分後の肌」は「塗布していない肌」より水分量が10%も多かったと報告されています。
肌の保湿機能が高まると、水分による“膜”が生まれて肌のバリア機能も向上。
雑菌やウイルスといった外部刺激から肌をガードできるので、ニキビやアトピー症状の予防・改善も望めます。
②肌の土台となるコラーゲン生成を促す
アミノ酸は、「コラーゲン」を生成する原料にもなります。
ハリ・弾力のある肌のベースとなる“真皮”の70%〜90%はコラーゲン。
そのためコラーゲンが満たされることで、
- 肌にハリと弾力を与える
- 肌の潤いを保つ
といった美容効果が望めます。
ただ肌の土台でもあるコラーゲンは、20代からガクッと減少…。
そこでアミノ酸配合の化粧品でサポートすることで、コラーゲン生成を促してハリのある素肌を取り戻せます。
▼コラーゲンの詳しい特徴や美容・健康効果は下記で解説しています。
③髪の保湿とツヤを支える
アミノ酸配合トリートメントを使えば、髪の毛の保湿機能を整えることもできます。
髪の保湿機能を担っているのは、「キューティクル」という毛髪組織。
キューティクルのほとんどが、タンパク質=アミノ酸で出来ています。
パサつきやすい髪は、アミノ酸不足で保湿機能を保てていない状態なんですね。
つまりキューティクルが傷んだ髪にアミノ酸をプラスすれば、湿機能を取り戻せるというわけです。
特にヘアーカラーは、キューティクルが傷む原因。
アミノ酸配合のシャンプー・トリートメントでヘアーケアすることで、本来の髪のツヤを取り戻せます。
アミノ酸配合のサプリ・ドリンクの効果4つ【健康促進をチェック】
もちろん美容だけでなく健康維持にも欠かせないアミノ酸は、サプリやスポーツドリンクにも配合されています。
スキンケア効果もありますが、食べたり飲んだりするとスタミナアップ・代謝アップの効果大です。
- 代謝アップで期待できるダイエット効果
- 肉体疲労の回復
- 二日酔いの予防・緩和
- 免疫力の向上
①代謝アップで期待できるダイエット効果
アミノ酸を摂取すると、ダイエット効果が期待できます。
脂肪分解に欠かせないのが、脂肪を分解して内臓脂肪を減らす「リパーゼ」という脂肪燃焼酵素。
アミノ酸にはリパーゼを活発にする作用がある(※)ので、エネルギー消費の効率が高まり痩せやすい体づくりができます。
(参考:HelC+)
とはいえ、アミノ酸を摂取すれば痩せるということではないので注意。
脂肪が燃焼されやすくなるだけなので、運動しなければ脂肪は分解されません。
あくまでも「適度な運動をしながらアミノ酸を摂取する」のを心がけてくださいね。
②スポーツ後などの肉体疲労の回復
アミノ酸は、肉体疲労の回復に効果的。
実は最近、アミノ酸が肉体疲労の予防や回復に役立つことが判明しました。
BCAA(※)やイミダゾールジペプチドはその代表例で、特に肉体的な疲労の予防や回復に役立つ。
(出典:NIKKEI STYLE)
※BCAA=エネルギー源となる必須アミノ酸
オリンピックなど本格的なスポーツ競技のシーンでもアミノ酸飲料は利用されており、選手のヘルスケアに欠かせません。
そもそも運動後は糖や脂肪だけでなく、筋肉の材料であるタンパク質も同時に消費されています。
アミノ酸を摂るとタンパク質の分解が抑制され、肉体疲労の予防・回復に役立つというわけです。
運動をする方だけでなく、体に疲労を感じやすい方もアミノ酸で”元気なあの頃”を取り戻していきましょう。
③アルコール分解を促進させて二日酔いを緩和
アミノ酸を摂取することで、二日酔いの予防・緩和が期待できます。
アミノ酸は体内で糖をつくりだす時に、アルコール分解で生じる“不純物”を消費。
アルコール分解の邪魔者をアミノ酸が追っ払ってくれるので、アルコール分解がスムーズになります。
実際に飲酒後の不快感に関する調査で、アミノ酸を摂取したグループの60%以上が「飲酒後の酔いの醒め感がよい」と回答しました。
※アラニン・グルタミンはアミノ酸の種類。
プラセボは砂糖水です。
引用:AJINOMOTO「アミノ酸大百科」
上記グラフから分かる通り、アミノ酸を摂取したグループの方が酔いの醒め具合は約3.5倍も良好。
飲み会の前後にアミノ酸飲料やサプリを摂ることで、今までよりもスッキリ目覚められること間違いなしです。
④免疫力を高めて病気の予防と症状を緩和
アミノ酸サプリやドリンクを摂取することで、病気にかかりにくい体づくりにも役立ちます。
アミノ酸のはたらきには以下の3つがあり、カラダの内側から免疫力アップに効果的。
- 免疫細胞の生産性アップ
- 免疫細胞の活性化
- 壊れた免疫細胞の修復
実験でもアミノ酸を摂取した人は、アミノ酸未摂取の人よりも風邪発症数が2倍以上も少ないと報告されています。
※シスチン・テアニンはアミノ酸の一種です。
引用:AJINOMOTO「免疫とアミノ酸」
また風邪を発症しにくいだけでなく、鼻水や喉の痛みといった症状も抑制されていました。
特に体調を崩しやすいという方は、日頃からアミノ酸のサプリやドリンクを取り入れてみてください。
アミノ酸を摂取する効果的なタイミング
アミノ酸を効果的に摂取するタイミングは、基本的にはいつでもOK。
◎アミノ酸摂取のタイミング(例)
- 美容効果:いつものスキンケアのタイミングに塗布
- 疲労回復:運動後などの疲れた時
- 二日い酔いの予防:飲み会の前
「最近なんだか気だるい」という方も寝る前にアミノを摂取すれば、翌朝スッキリ目覚められるはずです。
また筋肉の強化やトレーニング効率アップを図るなら、トレーニングの30分前に摂取するのがおすすめ。
トレーニング直前に摂取することで、運動中にアミノ酸が効率よく使われるので質の高いトレーニングができるでしょう。
アミノ酸には幅広い効果があるので、あなたの用途にあわせたタイミングで利用してみてください。
アミノ酸による副作用・アレルギーはほぼゼロ!
アミノ酸は医薬品ではなく“ただの栄養素”なので、副作用ばほぼゼロに近いです。
食べ物から栄養を摂取して副作用が起きることはありませんよね。
もちろん、小さなお子さんや妊娠中の女性が摂取しても問題ありません。
ただし以下のような疾患がある方は、アミノ酸の摂取制限があるので要注意。
- 腎不全
⇒アミノ酸代謝によって腎臓が異常をきたす可能性がある - フェニルケトン尿症
⇒アミノ酸を摂取すると排出されず体内に蓄積する危険性がある
また普段から薬を服用している方も、アミノ酸摂取の前に必ず医師に相談してください。
◎アミノ酸を摂りすぎても副作用はない
疾患のない健康体の方であれば、アミノ酸を摂りすぎても副作用はないです。
余ったアミノ酸は尿や汗となって排出されるので、過剰に体内に蓄積する…ということはありません。
ただたくさん摂取したからといって効果が高まることもないので、意味なく過剰摂取するのはやめましょう。
アミノ酸は馴染みのある栄養素ですが、人体に欠かせない機能を作るとても重要な成分。
もちろんアミノ酸を摂取することで、美容効果や健康維持も期待できます。
◎化粧品・トリートメントによる効果
- 角層の奥に浸透して肌の潤いを保つ
- 肌の土台となるコラーゲン生成を促す
- 髪の保湿とツヤを支える
◎サプリ・ドリンクによる効果
- 代謝アップで期待できるダイエット効果
- スポーツ後などの肉体疲労の回復
- アルコール分解を促進させて二日酔いを緩和
- 免疫力を高めて病気の予防と症状を緩和
美容効果を狙う女性だけでなく、疲れやすいという方もアミノ酸サプリやドリンクを活用してみましょう。
ただ「どんな効果を狙いたいか」によって、摂取するタイミングを使い分けるのも重要。
あなたのキレイや活動に大きく関わるアミノ酸を取り入れれば、今以上にカラダも肌もイキイキとするはずです。
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